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2026/08/23

東武鉄道 新鹿沼駅事故

報道がおかしい。なんで同じソース(東武鉄道等)からなのに伝わってくる事実に違いがあるのか。

まず、最初に謝罪します。一つ前の記事で私が断罪した「列車見張員がアウト」という論は「作業指揮者」という役が(私が知らなかっただけですが)新たに現れたことによって破綻しました。取下げます。

前回の記事は主にFNNの報道で記者会見の話を元に考察したもの。
どうも話がおかしいので複数の社の記事を調べろと、再度AIに調査してもらいました。

  • 現場作業員は6名(線路に降りて実作業する人。この方々が亡くなった)
  • 作業指揮者(現場統括)1名 作業員の近くで全体の指揮、安全確認責任者
  • 中継見張員 作業地点から315m遠方 列車の接近を確認
  • 列車見張員 作業地点から80m遠方 作業員への退避指示、退避完了確認、運転士への手旗連絡
  • その他見張員 詳細不明 補助? 見張員3名は事実であるため補助と考える

なお、これらは記事にそのまま書いていることばかりではなく、複数の社の記事の事実を組合わせて推察している部分がある、とAIが報告している。(私が推察があるなら正直に言えと指示している)

東武鉄道が会見で出している図面(ぼんやりとした画像しかない)とは少なくとも数が合わないので私が「各社の図面」を見るとそれすら人を表わす点の数が違ったり、その役割(作業員等)が少しづつ違っている。これは一体どういうことなのだろうか。
さらにいうと各記事の各社の記事中で使われている言葉が結構バラバラでもあり、記述が曖昧なところがある。これによってAIが混乱しているという事は推察できる。
現場作業員は7名説と6名説がある。また、見張員3名説があるが、これは中継見張員が上り下り方向に1人づついた説と下りのみ説がある。上の「補助」はでてこない社もあるので「上り方向」の見張員なのかもしれない。この辺も整理しきれない。
どこまで説明するかで各社の説明が違っているとも取れるが、情報が正確ではなく、纏めた結果は無茶苦茶になる。
私も検証し、書いていてどれを信用して良いか分からなくなってきたのでギブアップ。まあ、細かい点は本質と関係ないと考えます。
それにしてもAIの推察を破綻させる程度には辻褄が合っていないということではある。酷い話だ。

一番欲しいのは東武鉄道が会見で説明のため見せている図面で、これが一次情報といえるのだが、どれも文字まではっきり見えるものが見当たらない。そして、おそらくそれを元に各社が作っている説明図面が少しづつ違っている。これは一体どういうことなのだろうか。

ともあれ、この一覧をみると普通に考えて疑問に思うだろう。
作業現場から80mも離れた人間が、現場作業員に作業を止めて退避指示を出せるのかと。現実問題として具体的にどうやって?

そして驚くことにこの疑問について各社とも明確な答え(情報)がないらしい。つまり会見で疑問に持たず、質疑していないということ。

さらに退避指示というのは、形式的には本来作業指揮をする、作業指揮者の頭ごなしの指示となるわけだ。もちろん作業指揮者もその指示を聞いているべきだから、それも受けて再度指示すれば良いだけではある。これが実態という報道なのか、ルール・マニュアル通りなのかも不明だ。

他はまあいい。退避完了確認は80m遠方からでも確認は可能だろう(相当酷い近視でもなければ)。
しかし「安全確認責任者」と言いながら、実質的には責任を取らされるだけ、一方で列車見張員の負担が多すぎるようにも見える。
まあ、この辺りは私の”感想”に過ぎない。

もう一つ、大問題なのは、あくまで普通に考えて、ではあるが

  • 作業開始は作業指揮者によって行われる
  • 作業中止は列車見張員によって行われる

という、二重指揮系統のシステムと考えられる。(それとも作業開始も作業見張員が行うのだろうか?それなら休憩時は?と疑問になる。)
このシステムが安全に成立するためには

作業指揮者は作業開始において、列車見張員が正常に作業中止を出せる状態かの確認後が必須

である(もちろん再開に当たってもだ)。私の注目はこの一点である。

これは「現場の意思疎通」という曖昧な言葉で語る話ではなく、可否の情報伝達というレベルの話であり必須要項だ。
そしてこのことも全く報道からはAIが推察すら出来ない。

この点がマニュアル/システム化されていなければ東武鉄道の過失。されていてやっていなければ作業指揮者の過失。
そう断定せざるを得ない。

以降は私の感想なので興味のある人だけで。

私は安全確保については「注意不足を原因には決してしない」「システムで防ぐ」というポリシーで会社生活をしている。
マニュアルの不備なら「システムの欠陥」と断罪する。マニュアルを知っていて、遵守していなければその者の問題という切り分けをする。
要するにマニュアルの不備とはシステム設計の不備ということ。設計者の問題であり、過失は設計者にもある。それには「実行の不作為」も含まれる。

安全に関するマニュアルというのは変更によって却って危険になるということもある。だから手をつけたくない、先送りする、その気持ちは良く分かる。いや、安全でなくても何かを変えることには必ずリスクが伴う。だから誰もルールを変えたがらない。「前と同じ」で良いだろうと逃げる。そして最大の問題はルールを変えたことで変えた人を評価しない、それどころか何かあったら非難する。だから誰も変えない。見てみない振りをする。「事なかれ主義」の蔓延である。「実行の不作為」を誰も言わない。それを言ったら殆どの人は「ブーメランが帰ってくる」からだ。

私も例外ではない。人よりは「火中の栗を拾う」ことをしてきたつもりだが、逃げたものもある。

東武鉄道が今後どのようにするか、私は注目している。「根本原因を見極めて直す」のか、単なる「尻尾切り」で終わるのか。
そして報道が今後どのような捉え方をするのか。この事故が、少なくとも私に見せたものは根深く、考えさせられた。

観点を変えると、下請け、孫請け、複数会社への委託などを非難している声がある(報道でもそういう語調が見える)が、私は一切そういうことは考慮しない。
それはどうやって実施するかという話であって、意思疎通や用語の不揃いなどで”阿吽の呼吸”でできないだけの話で、本来の業務情報伝達として行うのは社会人としての最低限の前提はあってやっているはずだ。そうでなければ委託契約が結べない。そしてあくまで統括責任は出した側が取る。委託する可能性があるのなら、自社社員前提などの”優秀な人を前提”として業務設計をしてはならない。どうしてもその必要があるのなら、マニュアル・ルールに「委託禁止」と明記すれば良い。
最近「委託ガー」とかいうがそれはただの逃げ。リスク承知で委託しているんでしょ、それを前提でマニュアル・ルール作っているよね、ということ。社員レベルの”常識”を振りかざしてマニュアル・ルール作りしたがるのも分かるがそれはダメ。それだけのこと。

端的にいえば「人任せで適当に作ったマニュアルで、委託でもやろうとしてるだけじゃないの?」ということ。問題はその姿勢にある。

最後におまけとして他の記事やヤフーコメントを見てきて注目した点を書いておく

Q:除草作業は草刈りでなく、除草剤を撒けば良いのでは?
A:いくつかの記事では「除草剤の散布作業」と書いてあるので、やっていたのは正にそれ。
感想:それなら線路に降りないでも、ロングノズルなどで撒けないものなのだろうか。もしかして一緒に刈り取りもやっていた?

Q:無線機・インカム等をなんで使わないの?
A:使っていても同じ事故は起こった。中継監視員が現場に行ってなぜか無線機が使えなかったと考えれば同じ事。
補足:”意思疎通不能”という意味で同じ。旗が目視できない、と、無線機が使えないは同義。無線機が突然使えなくなることを想定すれば手旗も必須であり、無線機導入しているJRでも手旗は必須のはず。今回の要員が「旗を見落とした」というのなら一考の余地があるが、それ以前。また例えば旗で目視ができない1km先の情報も取るのなら無線機も有効だが、あくまでより安全性を高めて、の話でしかない。

Q:夜間作業なら事故は起きなかったのでは?
A:夜間でも事故はゼロにはならない。夜間作業実施が解決策にはならない。
補足:夜間作業はコストが高い。暗いので作業や行動におけるリスクが上がる。夜間だから列車通行はゼロというのも誤りで、貨物や保線列車が走る可能性もある。この路線に限って言えばゼロと言えるのか。ではその判断はどこで考えるのか。100%保証できない以上は結局同じ体制が必要であり、リスクは下がるがゼロにはならない。この路線を限ってという視点に立てば、運行が数本/時を考えて、昼作業の方が安全と考えても妥当。

 

 

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