八王子(高尾駅周辺)自動運転事故
実証実験中の事故が起こった。
「自動運転の暴走」という言い方すらされているが、街路樹にぶつかって停止したので乗車していた人数名の怪我による搬送で”済んだ”という気さえしてしまう。
曲がりきれなかった?
たまたま乗客していた人のブログ記事をみると、ぶつかった後の事故検証のため、事故車と後続にパトカーなどが駐車している写真があった。
これをみれば一目瞭然で、このような状態を再現するとしたら、進行方向からいきなり左にハンドル(ステアリング)を切って街路樹に突っ込みにいくしかない。
全体を見ればゆるやかに右方向に曲がってはいるが、直進道路と言っても問題無いだろう。
運転手がいたのでは?
レベル2ということで、主体は運転手であり、ハンドルやブレーキは運転手が主導しなくてはならない。
警察からの聴取に答えて、運転手曰く「ぶつかる直前にハンドルもブレーキもきかなかった」という。
実際に同乗者はブレーキされていなかったという証言がある。(最終的にはブレーキ痕の有無で確認されることだろう。)
これを聞いた人(ブログ主等)、事故を起こしている運転手自体の発言の信憑性も疑うべきであるが、本当だとしたら「レベル2の自動車として欠陥品」である。どんな理由・状況であれ、運転手の介入に対して即座に運転操作を明け渡さなければならないからだ。
自動車自体は認識していた?
自動運転・走行状態のモニターらしきものの写真も記事になっている。
それをみると自分が直線道路から左に突っ込んでいると認識している状態が表示されている。
ただ、これが自動運転の認識としてなっているのか、単なる結果として表示されているのかは不明だ。
私の見解では、これは単なる結果、カーナビの軌跡モードの高級版みたいなものにしか見えない。
なぜならその画面には今回の障害物である街路樹や周囲の自動車等がまったく表示されていないからだ。
自動運転のモニターであれば周辺の認識の様子がワイヤーフレーム(枠)でも良いから描かれるからだ。
全く不可解なのはカーナビのごとく、進行する道のりの線が書かれており、その方向と大きく異なる進行方向に進んだ、ということである。
これも「曲がりきれなかったというレベルですらない」、ということになる。
こんなレベルで実証実験?
私が調べた感じでは情報が出てこなかったのだが、空車での実証事件はどの程度行われたのだろうか、という疑問が生じる。
乗客等はその後になるに決まっているのだが、今回は乗客に被害が出てしまった。
それでも街路樹があったからよかったのであり、「歩道の暴走」や「民家等への突撃」すら起こりえたのである。駅から数百メートルのところらしいから普通に人が歩いていても不思議でもない。低速だったとしても死亡事故すら懸念される事態だったのだ。
自動運転には事故はつきもの、は理解している。「トロッコ問題」に代表されるような複雑なケースも現実には起きえる。実条件・悪条件下で想定外なことも起きえる。
だから「自動運転は事故ゼロ」と考えるのではなく「自動運転は人間の運転と同程度以下の事故率」であれば良いと考えるべきだ、という認識が拡がっているのだと思う。
しかし今回の案件は普通に日中で降雨などもない。良好な条件と言えよう。あえていうなら異常な高気温ぐらいだが、これも日本ではというレベルではそうかもしれないが一般的な自動車の走行環境としては問題があっては困る。問題なのは人間の運転ではありえない事故であるということだからだ。あり得るとしたら①運転手が発作を起こしたり気絶した等②突然前方に道路の陥没や障害物(前方車の急停止含)が生じて慌ててハンドルを切った、ぐらいだろう。それでも②ならブレーキはかける。
実証事件は一旦中止のようだが「この体たらく」では仕方あるまい。
あまりにも杜撰にしか見えない。
自動運転の是非やらを持ち出す人もいるようだが、こんなレベルで公道を走らすなと言わざるを得ない。
この自動車自体が自動運転車としては欠陥品である、ということだ。
私は自動運転の実証事件は重要だし”多少の犠牲もやむを得ない”とすら考えるほうだが、あくまで”やむを得ない”という状況であればである。海外での死亡事故はそういうやむを得ない状況と思える話なので「仕方ないよな」となる。
今回の事故が「やむを得ないものだった」という主張をするのであれば、是非とも今回の事故の技術的な原因をしっかりと公表していただきたいものだ。
どうせマスコミは放置だろうが。
ここでもチャイナリスク
特に中国製品でありがちなのだが、ほぼちゃんと動くし、問題は無いのだが、ちょっとした条件変化で途端に破綻する機器が目につく。
欠陥品もユーザーに選別させる姿勢を取っている。それが低コストとなり、価格が安い理由となっている。
日本では十分すぎるほどの余裕度を取って製品設計するから余程ひどい条件でもない限り破綻しない。十分すぎるほどの良品検査を行っている。両者とも品質保証体制でフィードバックをしているからそこにコストがかかる。だから高コスト、価格が相対的に高くなる。それを「過剰品質」と叩く輩もいるが、それが”ジャパンクオリティ”なのだ。
どちらが良いか、という議論ではなく、このことをしっかりと買う側、使う側も認識して行動する必要がある。
最近の「モバイルバッテリー発火問題」もその一つである。
「落下させたバッテリーは使うなと注意喚起」しているが、そもそも日本メーカーなら「ある程度の高さから落下させても電池にダメージが起きないような設計をする(落下試験を実施する)」という発想をする。
そのために緩衝材を入れるからどうしても大きくなるし、重くなるし、値段も上がる。
そのこと消費者は「デカいから嫌」「高いから嫌」といって嫌う。そして「落して」なおかつ「使い続けて発火させる」のだ。
例えば高温になったら充電を中止する機構を入れれば良いのだがそういうのすら嫌がる。
そうすると「ちょっと熱くなった程度でつかえなくなる」として嫌がるのだ。
もちろんそんな回路を入れれば値段も上がる。ネット通販が盛んになって1円単位で可否を決めるから本来は必要というレベルすら切り捨てる製品が横行する。
私はそんな状況を憂う様な出来た人間ではないので、単に呆れて見ているだけなのだが。
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