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2025/08/15

“戦前”をもっと論議すべき

終戦記念日。この時期になると、各地での空襲、広島、長崎、終戦という流れの中で「戦争の悲惨さ」を伝えるという。
それも必要な事であるが、それ以上に必要な事をなぜ語らないのだろうか、マスコミも紹介・論議しようとしないのだろうか。

それは”戦前”である。いつからこの太平洋戦争、大東亜戦争に至り、この敗戦に至ったのか。
明治維新後の富国強兵、日清戦争、日露戦争がどのように絡んでいったのか。
なぜこんな”悲惨な”戦争に至ったのか。悲惨というのは負けた結果であって、始めたときは幸福絶頂と国民皆が思っていたいのか、そうではないのか。どういう国民世論やマスコミ、政治・政局はどうであってどういう議論で戦争に至ったのか。

憲兵やら天皇が元首等という社会体制もあるものの、一部が暴走したのではなく、国民世論も支持していたのではないのか。

戦争反対という題目であれば、注目すべき、論議すべきは戦前の状況であり、その時の状況、制度、世論、マスコミ報道、書籍等の事実を整理し、直視し、なぜ開戦に至ったかを、論議すべきではないのか。

私の感覚では、硫黄島を守れなかった時点で日本の敗戦はほぼ確定的である。
米国他が進めていた戦争(勝利)という事業で考えれば「山場は越えた」のがそこで後はどれだけ低コストで早期完了を遂行するかである。
沖縄占領で決定的となり、もう終戦締結をどうするかというフェーズに入っている、という感覚である。

原爆投下や東京大空襲などは様々な実験の意味合い、早期妥結の方策として行われたと考えるのが妥当であろう。
だから「原爆で悲惨なことに」「大空襲で悲惨なことに」をいくら繰り返し伝えてもそれだけではダメなのは明白ではないのか。

空襲を行う、特にB29などの大型戦略爆撃機が登場するのは当時の軍事装置からすると(勝っている方からすれば)ほぼ戦争の流れで最終盤に投入するものである。なぜならこの機体は対戦能力はなく機動力も低い。輸送機と同程度でいわば”丸腰”である。前線には投入するものではなく実質的に完全占領、制空権を完全に掌握していなければ動かせないからである。役割は「もう終わってんだからさっさと降伏しろよ」を実力行使で言っているに過ぎない。

単に「悲惨だから戦争反対」というのは私にはお花畑意見にしか聞こえない。空爆の悲惨さを伝えてくれるのも大事だが、そういった空気もきちんと伝えてほしい、と私は思っている。実は私は昭和一ケタ位の父やさらに年の離れた叔父から聞いた事がある。
例えば戦争という流れの中で「人間魚雷」「カミカゼ特攻」をしている時点でもう終わっているのである。しかしそれをなぜ行ったのか、それに対してマスコミや世論はどう反応していたのか、そこが問題にならないのはなぜなのだろうか。
この辺のことは語りたがらない。どうやら自分達も高揚していた部分もあり、戦争を完全否定していたわけでもないから、それに罪悪感を感じてなくもない、という微妙な部分もあったようである。
その頃のマスコミ、新聞に関しては新聞社自身がアーカイブして残しているから機会があれば見ると良い。”あの”朝日新聞ですら戦争大賛成の紙面ばかりであったことも頭に入れていかないといけない。政府意向のいわゆる大本営発表という側面もある。だから話は簡単でないし、その辺の知識量、人による偏りで意見が多様化するのはごく当たり前の話と思う。私だって偏っていると思う。だからこそいくらでも情報が欲しい。

戦中当時ですら、いわゆる今のサヨクのような戦争反対者もいれば、論理的に戦争を反対していた人間もいた。昭和天皇も開戦に躊躇したとの記録もあり天皇は元帥というものの、周囲の意見を聞き入れて開戦したともとれる話もある。
単純に独裁者が戦争突入を強行したという感じもしないのである。軍トップにおいても賛否渦巻いていたこともよく知られている。

だからこそ、もっと「開戦記念日」にフォーカスして、それまでの経緯というのを振り返ってほしい、と思うわけである。
これをすると「開戦」を賛美するのかとか訳の分からないことを言う人が出るのは容易に想像できる。だからマスコミは動かない。
それはこの論議が難しいので今のマスコミの知性では無理なのだろう、というのがまずあるだろう。
反対意見をいうのは、これを直視されると困る人達がいるからだ、と私は思っている。真因を直視されると困る人はいる。

戦争ビジネス、いわゆる死の商人はどこにでもいて、平和な世の中だからこそおいしい商売をしている。根っこにあるのは世界情勢の不安であって、それが解消してしまうと売上が悪くなる。もちろんその利権に巣食っている連中もいる。

だからこそ一般国民はもっと知るべき、勉強すべきだ、ということを年に一度は想いを馳せるべきではなかろうか。

 

 

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