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2023/12/21

サムスン半導体拠点へ200億円支援、岸田政権は反日政権なのか?

半導体の研究拠点であると言う。
工場では無く研究拠点であり、工場に比較すれば日本にお金を落す可能性が極めて少ない。

雇用への貢献も少ない。研究者など所詮は少人数だからだ。
経済効果などは一般人を多数雇うことで効果があがるもので、特定の研究者は違う。

せいぜい100人程度では無いかという話もある。
200億も献上してたった100人? それなら一人2億配った方が色々な意味で潤うのでは?
研究所というものは利益を上げる事業体でもないので、法人税の上がりも少ない。なんなら赤字でも良いくらいだ。その研究成果は本国の韓国に行きそこで儲けを生む。日本は恩恵を受けられない。

サムスンに補助金を渡して強めるなど、日本企業にとっては敵を強めるということだ。岸田政権は反日政権にまで成り下がったのか?
投資はリターンがあってやるべきものである。百歩譲ってそれがなくても日本人に還元されるものであって、韓国人では決して無い。

まあ、簡単にこの程度は誰でも思いつくことだ。

じゃあ技術盗用?技術スパイ?いやいや、既に日本にはそんな技術力なぞ殆ど絶滅状態でしょう。
優秀な安い人材を求めて日本というのならまだわかるが。

それよりもそもそも補助金目当てという考えもできる。適当な建物を借りて補助金もらう。研究所をつくる費用の半分も補助金とかちょっとありえないほど破格だ。
適当な時期にトンズラすればいいだけのこと。工場は結構大変だけど、研究所なんて簡単に引き払えますからね。

本当はもっと別のところにあるのは少し詳しい人、ましてや専門家なら当然気がついて欲しい。

それは安倍政権で行った韓国へのレーダー照射問題に関する日本からの報復措置の話を思い出して欲しい。
半導体部品の制裁措置であるというのはニュースなどで広く知られている。
これは珍しく韓国にとっては非常に効果的に効いており痛がっているという話が伝わってきていた。

それはなぜか。もう少し深掘りすればその後、自由貿易絡みで問題視されたがほぼ「最先端の半導体素材に限るもの」ということで自由貿易には関係ないとされた。
自由貿易で云々されるのは比較的一般的で量的にも大きなものに限定されるのは当然の話だからだ。
この点で非常に巧妙だったからこそ痛いのだ。

これで大きな影響を受けるのは最先端の半導体素材を必要とする企業・研究所である。(最先端の限定品を作っている場合もある)
研究開発のための部材が無ければ何もできなくなってしまい、製品化が遅れてしまう。ひところほどではないとはいえ進歩の早いこの業界で数ヶ月止まるだけでも痛い。
そして具体的な社名を挙げれば、LGやサムスンであることは明白だ。

それなら日本に研究開発施設を置けば輸出入制限を理由に最先端素材を入手できなくなるというリスクがなくなる。
今は日韓友好だが、また政権が変わればこのような措置が取られるリスクなど当然再発する。
現政権ですら韓国では「徴用工問題」に動きがある状態なのだから、政治的リスクとして無くなったわけでは全くない。

日本の最先端の半導体装置も韓国にいるよりは有利に設置できる。
日本の半導体技術は取るに足らないほど落ちているが、装置技術や素材技術は世界トップクラスなのは変わらないからだ。

それならば日韓友好ムードの今を好機と見逃すこと無く、日本への研究施設設置と補助金をせしめるというのは非常においしいやり方だ。

レイムダック岸田政権下でこのようなことをするというのは本当に腹立たしい。額も大きすぎる。
この財源はどこで捻出するのだろうか?と嫌みを言いたくもなる。(財源が、などという言葉は出し惜しみのための詭弁であることがここでもわかる)
ぜひとも徴用工問題がこじれて、それを理由に支援破棄となっていただきたいものだ。

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2023/12/20

ダイハツ不正問題のニュースを見て思ったこと

まだ細かいところや報告書を読んではいないので、分からないところは多い。
その上での最初の印象論。

直接の原因は、検査員の不正行為であるという。
なぜ検査員が不正行為に及んだかといえば、開発(出荷)日程に齟齬が出ないようプレッシャーがかかった、という。

私はこの顛末に非常に違和感を持った。

これは経営陣の不作為はもちろんのこと、会社組織、評価制度がおかしいと。

検査員というのは品質評価部門のひとつであろう。
基本的に彼らは「品質を満たさない場合、それが出荷できようができまいが関係ない」。いや、そうでなければならないのだ。
もし、ある新製品が検査や試験にパスできなかったとすれば、その責任は開発設計部門であり、その製品を設計通りに作れなかった調達・製造部門なのかもしれない。少なくとも検査員にはない。
不合格であれば淡々と不合格ですと差し戻して、担当部門が設計や製造の再検討をしなければならない。

入試なり資格試験なりのなんらかの試験を考えて欲しい。
それに合格しなかったらその試験官や採点者に問題があると言う人がいるだろうか。受験したその人に問題があるだけだろう。
検査員というのは試験官や採点者に過ぎないのだ。

仮に不合格であった場合でも、基本的に次に合格するためのアドバイスを彼らが与えるべきでは無い。
試験官(採点者)が伝えられるのは、試験結果という事実だけである。(その結果に至る詳細情報を渡すことは問題ないだろう)

試験というものは、試験官が誰であろうとも合格するものは合格だし、不合格するものは不合格、という単純に科学的作業に過ぎない。
そうでなくてはならない。
可能ならAIやロボット(自動機械)だけでできる話でもある。実際、自動試験機にかけて終わる項目もあろう.

むしろ試験官によって合否に影響を及ぼすとすればその方が問題である。
検査しているものに検査員が手を入れるというのは、回答用紙に誤答をみつけて採点者が修正するのと同義である。

だから検査員に対する会社の評価というものは「合格か不合格か」ましてや合格率の類では決してなく「検査が適切・適正に行われたか」の一点に過ぎない。
プレッシャーというのは「正確な手順で正しい試験機械の状態を保ち、適切に行えたか」に感じるものであって、それが必要以上の時間をかけてはならない、というのはあっても、不合格による日程の齟齬などに関して感じさせてはいけない。

それなのに「合格する(させる)ことがプレッシャー」になっている時点で全くをもって狂った話と言わざるを得ない。
例えば何かの試験で試験官が「試験会場の特定の誰かを合格させねばならないと言われた」という話に置換えれば、それは不正であると誰もが断罪するだろう。そして誰かからのコネなのか、上層部からの圧力なのか、金目的なのかと邪推し出すだろう。

そもそも「合格するのが当たり前」と思っていた経営陣、上層部、管理職がいたとすれば大馬鹿野郎である。
実績として合格率100%が何年も続いたらそれは「異常事態」と考えるべきでは無いのか。

仮に開発過程で何度も検査同等の「デザインレビュー」の類を部分的に充分に行っていたり、事前試験や検査ができる機器が開発部門にもあって日頃から充分に確認を行っているというのなら、一発合格も頷ける。
しかし「異常なまでにどんどん縮まる日程」が指摘され「トヨタ親会社化による異常なコストカット体質」が見えるのだから、これらが真っ先におざなりに、ないがしろにされカットされていくのはごく自然なことである。

そんな現場で合格率100%を維持していたとするならば、仮に検査に通っていて問題ないことは良いとしても、それは「新しい技術、開発に挑戦していない」という証左でもある。これは技術を誇る会社であれば深刻な問題であり、そうでなくても思い切ったコストカットにも挑戦しておらず、同様に問題である。
少なくともこの異常事態を感じ、その原因を探ってその結果が「日頃から十分な機材で検証しながら行っているからだ」という結論であれば構わないが、漫然と「うちの技術力は凄い」とか思っていたとしたらば、それ自体が大問題である。

検査ですら捏造データなのだから、デザインレビューの類でも日程進行最優先で、捏造データを積み上げて次段階を認可としていてもなんら不思議では無い。ここでも問題がある。そこに幹部クラスが関与していないとしたらそれ自体が問題だし、関与していたとしてそれらの捏造データを簡単に信じたり、矛盾を看破できていなかったとすればそれも問題である。

 

エラそうなことを延々と書いたが、で自分の職場を見ても、まっとうであるとは言い難い。

小さな報告であっても事前のすりあわせを内密に行って「一発で通る」ような報告を要求される。
ガチの論議はしたがらないのが実態なのだ。それはせいぜい末端のごく一部の現場でやっておけということらしい。
過程を残し、後進のために、と思っても「結論だけ書け」と口やかましく言われる。上層部にいけばいくほどだ。

中間の幹部辺りからは事前チェック段階で「この部分はどうもおかしいから精査しろ」と言われる。これは「この数字を上に報告すると不都合だから変更しろ」と言う意味である。
こういう指示や空気が上部へ正確な情報を遮断し、判断を狂わせ、モラルを崩壊させ、おかしな論理建てが横行し、論議を避け、都合の良い、しかも捏造されたデータが回っていく。辻褄合わせやごまかしの技量が重宝され、科学的、論理的な思考を疎んじていく。

会議という名の、報告会ばかりでうんざりする。

まあ、それでもいい、あと数年で終わりだから。こういうのを老害という。

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