メタンガスの温室効果ガスという問題
テレビではいい加減な取り上げかたしかされず、なぜメタンなのか(温室効果ガスとして問題なのはわかるが)、少し調べてみた。
グーグルで検索するとこういう記事が見つかった。
典型的なダメ記事がトップであるのが残念である。一見具体的な数字が書いているように見えて、ミスリードを誘っている様にしか見えない。
何がダメなのか。
フランスの気候・環境科学研究所(LSCE)の大気物理・化学の専門家マリエル・ソーンワへのインタビューによると、大気中のメタン濃度は、産業革命開始時に比べて2.5倍になっており、
ここでまず思うのは、「産業革命開始時に比べて」という表現だ。二酸化炭素で使い古された表現だが、人為的なものを含め自然現象由来が多いとされるメタンガスの論議で産業革命云々がいわれるのは違和感が大きい。
メタン排出量の約40%は自然起源、60%は人間活動に直接関係する人為起源のものである。
実際にこの記事によれば40%は自然起源であるという。人為的なものがなくともこの分は増えている。産業革命後に人為起源分が増えたとして2.5倍になった、というのなら、仮にこの増加分がゼロでも1.6倍にはなっている。そしてこの後の論議になるが産業革命関係云々というよりも農業や廃棄物に由来する問題が多いとみられることから産業革命云々というのは印象論に見えてしまう。
農業と廃棄物処理は、人為的な排出量の約60%を占めている。「家畜(牛や羊などの反芻動物の消化過程や糞尿の発酵に伴う排出)だけでも人為的な排出量の30%を占め、田畑に水を張る米の生産では10%を占めている。
この数字を見てもなにか煙に巻かれているる感じがあるので、全体比で整理するとこういうことになる。
自然起源・・・40%
人為起源の農業と廃棄物処理・・・36% (うち、家畜・・・18%、米生産・・・3.6%、その他(廃棄物処理含)・・・14.4%)
その他人為起源・・・24%
仮に家畜を全廃しても18%減るだけであり、産業革命時にそれを行っていたとしても、増加量は2.5倍→2.23倍になっていたというレベルであり、”犠牲”に対して効果が低すぎる。そもそも2.5倍自体がどの程度の精度なのかすら不明で、この減少など誤差の範囲内ではないかという疑いすら持ってしまう。
化石燃料(石炭、天然ガス、石油)の燃焼や輸送は、地下に閉じ込められている化石メタンの放出につながる」という。たとえば、油井は稼働中、石油をくみ上げる際に必ずガスが発生する。
化石燃料の掘削などの問題が指摘されているが、これに対する具体的な数値がない。これも不可思議である。
インタビューによる記事なので網羅的な数字が出てこないとはある程度仕方ないにしろ、これでは印象論しか語っていない。
何よりも問題なのは、これらは世界全体の数値であり、日本の特殊性(というか各国毎の特殊性)が大きくまた論議が全く異なってくるだろう、ということが容易に考えられる。
日本固有の状況としてはこの環境省発表の報告書は分かりやすい
記事中にもあるが、廃棄物起源の「埋め立て」の比率が大きいことが分かる。
安易な廃棄物処理方法である埋め立てという手法が、”適切な埋め立て”が行われたとしても問題があちこちで起きているのが現実で、温室効果ガス議論以前に問題視されるべきである。この観点からも様々な制限や課税などの処置によって「安い処分方法」ではなくなるべきである。
下水処理も同様で適切な処理が必ずしも行われているとは限らない。これもコストや法規制との兼ね合いである。
結果として河川や海の水質汚染であり、それが沈殿してヘドロ問題となる。既にヘドロが溜まっているような場所を改善していくことも当然入ってくる。
温室効果ガスを理由として加え、より一層の環境改善が行われることは良いことだろう。
これは助成金などを出してでも環境改善が行われるという方向になると良いのだろう。
メタンガス問題はなぜか「牛のゲップ」などと矮小化されるが、実は従来からの根深い環境問題を掘り起こしているのかもしれない。




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