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2018/01/31

Excel方眼紙以前にExcelで文書を作らないで欲しい

Excel方眼紙はなんでダメなのか。
様々な人の意見を聞くと、その人の“業務範囲”によって評価が分かれるようです。
比較的狭い人は“方眼紙でもいいじゃないか”、広い人ほど“ダメ”の傾向が見られます。

そもそも「文書」といっても様々なものがあるので、一概に「文書を作るならExcel使うな」とは言えないのは当然のことでしょう。
つまり条件付けがあるわけですが、少なくとも
・ある程度長い行がある
・印刷が前提
というだけで「ダメ」だと思うのです。
論外レベルでなぜ論議になるのだろうと不思議に思うくらいです。

逆に言えば、枠と単語(と短文)で構成されているような表をつくるのなら、私はExcelでもいいじゃないかとは思います。
また、印刷しない(“紙”の大きさを意識する必要が無い)のなら別に何でも良いのではとも思います。
(私の業務ではPDF化が前提なのでExcel方眼紙は使えないと言えます。)

まあ、そうでなくても方眼紙と結合でレイアウトを作るぐらいなら、Wordの表の方が自由度が高く、修正も楽に思うのですが、Wordの表作成はそれなりにコツがいる(ある程度の習熟度がいる)ために意見の相違がでるのだろうとも思います。まあ、これは今回の論点ではないので省きます。

そもそもExcel方眼紙というものについては色々な記事を読んでもよく分からないのですが、多分こんな感じでしょう。

ここでは説明の為に、印刷時の紙の端がZのところまでとします。
つまり横幅に入りきれないだけの行を入力したとします。
1

私の気持ちを忖度してくれるわけも無く(笑)どんどん右にはみ出てしまいます。
(前に書いたように「紙を意識する必要が無い」なら「はみ出てしまう」自体が問題ないので、方眼紙でも問題ないといえます。)

これを解決するには
・ 適当なところで次の行から書き始める
というのがありますが、これは論外に悪手です。
例えば後で気がついて文字を追加して、はみ出たらどうするのでしょうか。
これが文書のメンテナンス性の1要素です。

少なくともはみ出た分を削除-貼付けすることになり、こんなのは論外です。
もっといえば玉突きで何行分もやるハメになるわけでこれが問題ないと言えるのでしょうか。

よって次のような解決策しか私には思いつきません。
まずはセルを選択し、“結合”と“セル内で改行”を設定します。
2
次に、自動的にセルの高さは変わらないので、
セルの高さを手動で調整します。
3
まあ、これでなんとかなりますが、こんな面倒なことを一行ごとにやるのでしょうか。
作業性として話になりません。これで良いというのが私には全く理解出来ません。

Excel方眼紙“信者”の方はどうしているのでしょうか。
何か目からうろこの方法があるのでしょうか。教えていただければと思います。

もっというとここで「一文字分、インデントを右に」と考えたとしましょう。
・・・説明するのが面倒なほど手番が必要です。

実は私自身、昔はこんなことをしていた時があったのですが、Excel2013あたりで酷い状況が発生しました。
それが印刷したときの状態が、Excelの見た目と違いすぎる、という問題です。
(Excel95やら2007あたりではここまで酷くなかったと思うのですが。。。)

上記の文を実際にExcel2013で印刷した例示をします。

Photo
見比べてくれれば分かりますが、最終行で5文字分もズレています。
この場合はまだ良いのですが、大問題になるのは、このズレが次の行に行ってしまい、文字が消えてしまう場合があるということなのです。

それでも「ああ、切れてるな」というところで切れているのならまだ良いのです。

他人の(PDFとして)印刷された書類で事前にチェックして欲しいという依頼を受けて見たことがあるのですが「…ではない。」というような文で、この「ではない。」がちょうど切れて消えてしまっており、結論が逆になってしまっていたのです。
きちんと読めば結論の文はおかしいですし、よく見れば文字の一部が数ドット見えているように見えるし、少なくとも文の最後が「。」で終わっていないので指摘したのです。
(全体の体裁からExcelで作ったな、という特徴があったので疑った節もあります)
文書を作った本人は気づいておらず、うっかり流出してしまうところでした。

なので、そもそも「Excelで文字を扱うときは細心の注意」が必要です。
(最近は紙に印刷しなくてもPDF化して配布するのでそれも同じ事です)

さらに問題なのはこれがPDFとプリンタ、さらにプリンタが異なる毎にこのズレ具合が違うと言うことなのです。(厳密には「違うことがある」ぐらいのことでたまたま同じ事もあります)
ズレは学習できる、と言う人もいますが、プリンタが違うとダメですから“学習による合わせ込み”は不可能なのです。

これも「文書のメンテナンス性が悪い」という意味のひとつで、プリンタがリプレイスされると文書として破綻する(場合がある)ということもあります。(私のいる事務所ではプリンタは共用品であり、リースなので私の意思に関わらず新機種にリプレイスされるので不可抗力です)

この「場合がある」が曲者で、「私は問題が起きたことも無い。だからいいじゃないか」という論拠になってしまうわけで、これもこの論争が収束しない原因のひとつなのでしょう。
また、普通の人やプリンタを購入する事務所ならそうそう買い換えないでしょうし。

更にいえばExcelは図形やテキストボックスのズレが酷いのも問題です。

これらの指摘をすると「Excelそのものの問題であってExcel方眼紙が悪いわけでは無い」という私には訳の分からない抗弁をする人がいて理解に苦しみます。
「Excelで文書を作るのがダメ」なんだから「Excel方眼紙で文書を作るのも当然ダメ」という話でしか無いのです。
とりあえずは、このズレを“治して”くれない限りは話にもならないというレベルの話です。

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