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2013/04/10

憲法改正論議におもう(2)

国会でも論議されており、安倍首相が「国民の半数が変えたいと思っても議員は2/3以上というのはおかしいのではないか」と言っていた。
うっかりするとそうかと思ってしまいそうになるが、その意見はおかしい。
正確に言えば理想論で言えば正しいが現実にはおかしいということだ。
理想論とは国民投票で投票率が100%であるということが必要だからだ。

今一度条文を読み直す。

第九十六条  この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
○2  憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

1.各議員の総議員の2/3以上の賛成で、国会が発議する
2.国民がその提案を受けて承認をする。
3.承認とは国民の直接投票で過半数の賛成とする。

国会の発議は「総議員の2/3以上の賛成」が必要。
つまり決議の時に誰が棄権しようが欠席しようが関係なく、全議員数の2/3以上の賛成が必要。
全議員だからこそハードルが高いといえる。

一方、国民の意思は「投票において、その過半数の賛成」が必要。、
憲法文はやや曖昧な記述だが総務省の見解によると有効投票数(賛成もしくは反対の票)において半数以上の賛成票が必要だという。
例えば最近の選挙並みに投票率が50%とすれば、全国民の25%以上の賛成投票があれば国民の賛成があったとみなされることになる。
しかも「反対の意思」を示すために投票所に行くという行為は「賛成の意思」を示すために投票所に行くことに比べれば明らかに動機が弱くなると考えるのが普通だろう。

つまり国民投票が設けられているものの、それはかなり「賛成」に有利な状況が設定されているわけである。
現在の条項は国会での決議に重みを置き、国民投票はあるものの、比較的軽く設定されている、ということになろう。

もっとも、安倍首相の論理で行けば次のような制度に改正するのであれば理屈が通る。

1.各議員の総議員の過半数の賛成で、国会が発議する
2.国民の直接投票で、投票権を持つ国民の過半数の賛成が必要

昨今の国民の選挙投票率からするとほぼ絶望的とも言えるほどハードルが高くなるわけだが。
もしもこのような制度設計で国会発議をしてきたら私は賛成する意思はあるが、単に国会での決議だけを過半数にするのであれば反対と言わざるを得ない。

なぜなら今の国会議員自体が全有権者の約半分程度の投票者で決められている上に、今の論議の0増5減が通ったとしても地方格差が最大2倍程度なのは変わらないわけで、司法判断は2倍以内が許容とは言うが私には全く納得いく状態ではないからである。

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