金沢-浦安深夜バスの事故に関して(2)
この事故は7人の死者を出した悲惨な交通事故となってしまった。
さらに未だ意識不明で生死をさまよっておられる方もいるという。
報道ではバスが防音壁に突っ込んでその壁がバスを“引き裂く”ようになりそれが乗客を“直撃”して死に追いやってしまったようだ。
日本では事故が起きた場合は事故を起こしたこと自体に強く目が行ってしまいそれ以外の問題が軽視される傾向にある。
今回も同じに思える。
何を言いたいかと言えば、事故には道路の構造や施設物の配置にも問題も関係あり得るということだ。
今回の事故で言えば確かに事故自体は防げなかったかもしれないが、ここまでの酷い死傷事故にならずにすむようにできなかったのだろうかということである。
ガードレールを外側にへし折ってしまい防音壁に突き刺さるように突っ込んでしまった。
ちなみにこの防音壁はちょうど下の道路から見ると立体交差の“橋”の部分に作られており、万が一クルマが飛び出して下の道路に影響がないように設計したためにコンクリート壁でがっちり作ったとも思える。
ただし今回の事故では壁に突っ込んだ影響で破片が飛びちり、下の道路やそれを飛び越えて向こう側までヘッドライトらしきものが飛んでいるなど、防げてはいないのが残念としかいえない。
午前4時頃だから歩行者や交通量が少なかったと思われるためそこでの連鎖事故はなかったがともすれば危険はあったといえる。
さて、このような防音壁とガードレールの配置は安全上、正しいのだろうか?
例えばこのような配置にしたらどうだったろうか。
もちろんガードレールにぶつかるのは同じだが壁に“突き刺さ”ることはなかったのではなかろうか。
突き刺さったのは「不運が重なった」という表現をしているコメンテーターもいたが、これは本当に“不運”だったのだろうか。
これは別に思いつきではなく、今回の事故にかかわらず一般道路にも潜む危険性なのである。
ガードレール自体のつなぎ目のつぎ方ひとつで死傷事故になるか、比較的軽微なガードレール破損事故で終わるかが変わってくるという事例は希なことでもないという。
ガードレールのつなぎ目のイメージで書いてみるとこのような違いになる。
(実際にはもっと薄いし道路に合わせて斜めに配置している)
ガードレールに突っ込んでしまったことを想定すると、誰がどう見ても道路2のほうが危険性を感じるだろし、科学的にも危険である。
ガードレールの始まりの部分は1だが、終わりの部分で2の場合は珍しくはないという。
今回の件は決してスピード超過でもなくむしろ100km/h以下であったとも伝えられる。
つまり道路の建築上、設計上は想定範囲内といえるのだ。
どうも日本というのは事故が起こさないようにどうするか、ということに目が行きすぎて、事故が起きたときにどうやったら事態を最小限にとどめられるのか、という観点に欠けすぎるように思う。(このことは原発問題にもいえることだ)
確かに事故を起こさないことは極めて重要な事だが、どうしても事故は0にはならない。
だから事故が起きても大事故にならないようにすることも重要なことだ。
今回の事故も単にガードレールに突っ込んで弾かれただけなら死傷者もでなかっただろうし、軽微な怪我程度や破損程度で済めばニュースにもならなかったかもしれない。
報道ではその点に触れたものを見ていないが、あまり運転会社やツアー会社を悪者にするだけではなく、その責任はどこにあるのかも頭を巡らせる必要もあるのではないか。
無論、ガードレールと壁の配置ひとつでそこまで軽微で済んだかは分からないが事故の現場の撮影された状況を見る限りはここまで悲惨にならずには済んだのではという疑念は捨てきれないのが私の感覚だ。
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