八ッ場ダムの役割がわからない
八ッ場ダムの工事の復活がこの財政危機のまっただ中に起きている。
まったく増税必至と言われるこの状況下でなにを考えているのやら。
一説には完成にまで一兆を超えるといわれるこのダムの効果はどの程度か。
反対派の意見はとても納得のいくものばかりなのであまり参考にはならない。
こういう場合は賛成派の意見を聞くのが筋である。
そこで国土交通省の八ッ場ダム工事事務所なるサイトを見てみる。
href="http://www.ktr.mlit.go.jp/yanba/about/yakuwari02.htm">八ッ場ダムの役割(その2)・・・増え続ける水需要を支える
とりあえず読んだが全く説得力が無い。
ここで必要な数字は八ッ場ダムの供給量ではなく、供給量と消費量の割合である。
いうまでもないが、八ッ場ダムは数あるダムのうちの一つに過ぎず、さらにたくさんの流水系の一つを制御するに過ぎない。
全水域の集水区域に対する八ッ場ダムに関わる集水区域の割合は如何ほどなのか。
そしてそこにかかる降水量の平均(夏場と冬場が必要である)は如何ほどなのか。
地図を見れば分かるようにもちろん集水区域というのは群馬県だけに限らない。
栃木が源流となる水系もあれば茨城、埼玉東京千葉に入ってからも水は川に流れ込むのである。
それらを事細かにきちんと累算してなおかつ八ッ場ダムの役割を明確することが最低限必要なことであろう。
しかし全くそれが無い。
例えば利根川末端に流入する全水量に対して八ッ場ダムが止められるのが、何%なのか。
東京のとあるポイントではどうなるのか。
そういう説明が無い。
たかが八ッ場ダム一つで洪水が止められるとは、この地図を見ると到底思えない。
地図をざっくり見た感じでは多く見積もっても10%あるようには見えない。
せめて集水区域の面積比でもあればまだましだが意味のない言葉ばかり羅列していてまったく説得力が無い。
並べてある数字や言葉にウソがあるとは言わないがそれをもって八ッ場ダムの役割を説明できていない。
これがきっと霞ヶ関文学というものなのだろう。
もちろんこのページに限らず他のページも似たようなものである。
これらを読んで「なるほど、八ッ場ダムは必要だ」と納得できる人がいるのだろうか。
一番いいのはある場合と無い場合において、観念的な言葉では無くて、どのような違いがあるのかを数値で説明することだろう。
もちろんあるとないとなら、あったほうが良いという議論になろうが、(財務省が言うような)この緊迫財政の中で、少なくとも何千億円も出すようなことはありえないだろう。
余談だが、この八ッ場ダム建設をすると下流の発電所に影響が出るために東電に数百億の補償金が出るという。
なるほど、こういう金の流れも強硬論の背景にあるのかと勘ぐってしまう。
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- いまこそ増税をすべき(2026.08.01)
- ○副首都構想 ×維新の副首都構想(2026.07.11)
- 富士山冬山登山禁止論(2026.06.13)
- 部活動問題。やるべきは本来の姿に戻すことでは?(2026.06.06)
- 為替介入に対する批判内容がおかしい(2026.05.23)




コメント