筋が通らぬ社説:朝鮮学校 無償化除外、筋が通らぬ - 毎日jp(毎日新聞)
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筋が通らないのはどっちなんだといいたくなるような社説で絶望してしまう。
朝鮮学校は、学校教育法で定めた学校ではなく、「各種学校」とされる。授業に朝鮮語を用い、朝鮮史など民族教育に特色があるが、数学、物理など教科学習は、基本的に日本の学習指導要領内容に沿う。沿うのになぜ各種学校であるのか。
その辺をもっと考察すればおのずからわかるのになぜかやっていない。
それは公の支配化にあるかどうかというところも大きい。
公の支配化に縛られず自由な教育をするからこその各種学校でありその代わり、援助金の類を受けない。
もちろん勝手なことをするのは正に勝手だが、勝手なことをしておきながら金をよこせというのは筋が通らないという社会的通念からもなんらおかしいことでもない。
通念以前のこととして
日本国憲法第89条憲法にも明示されている。重要なのは「公の支配」の有無であり、教育事業であることは異論を挟む余地はないのだから、無償化の恩恵を与えてはいけないのは自明の理である。
「公金その他の公の財産は、公の支配に属しない教育の事業に対して、支出しまたはその利用に供してはならない」
カリキュラムが日本の教育に準じているかとかそんなことは要件としての一部であって、凄く短絡的に言ってしまえば文部省のいいなりになるかどうかである。
(文部省のやりかたが良いのか悪いのかという議論は全く無関係である)
高校に相当する高級学校は全国に10校(約2000人)あり、韓国籍の生徒も多い。また日本の大学の大半は高級学校卒業生に日本の高校同様に受験資格を認めている。この生徒たちは、日本に生まれ育った社会の構成員であり、将来もそうだ。高校無償化は「子ども手当」とともに、社会全体で子供の成長を支えるという基本理念に立つ。その意味で子供自身に責任のないことで支援有無の区別、選別をするのは筋が通るまい。
この論も筋が通らない。
なぜ子供達は韓国籍なのか。簡単な話で親が韓国籍だから子供も韓国籍である、というだけのこと。
では親達がなぜ韓国籍なのか。
いわゆる帰化をしないのはこの日本国に骨をうずめるとは思っていないからだ。
それどころかこの件で「差別だ」とか言い出すに至っては日本国に反感さえもっているように感じる。
その点をもっと考えて欲しい。
子供の教育というが、実際に負担が軽減されるのは親に他ならない。
子供たちには責任がないにしろ(まだ自分での国籍取得の権利がないから)、彼らに日本の社会構成員となりえるのだろうか。
もちろん子供達はどう思っているかはわからないが親の教育を考えるとなじむと考えるには希薄すぎる。
教育が韓国語で行われている、ということひとつとっても、社会構成員となるという前提は苦しいではないか。
いうまでもなく日本社会の公用語は唯一日本語である。
日本の社会構成員として教育される、であれば理由はどうあれ日本語で行われなければ筋が通らない。
日本語を「外国語」として扱っている教育をしているという。
これは日本社会に出たときに大きなハンデとなりえる。
現在の日本社会では日本語が話せるのは大前提として外国語として英語あたりは必須となっている。
そういうごく基本的なところから非常に厳しいことになる。
親が韓国籍を保持しつづけ、韓国語で教育を受け続けた人間が日本社会でやっていけると思うのか。
まさかそういうのを受け入れる社会が必要だとか馬鹿なことをいいださないでしょうね。
もちろん初等や中等で日本語が話せない、実質的に授業が韓国語だけというのは場合によっては仕方ないと思うが、高校にもなって話せない、むしろ話させない教育を受けさせ続けているというのは日本の構成員になろうという気が一切ないと解釈されても当然だろう。
これらはもちろん大人になったら韓国にいくとか韓国系企業に行くということであればなんら問題はないし、まさに個人の自由である。
しかしそれなら「日本社会の社会構成員」ではない。
筋が通らないのだ。
もう一度言うが、これは違憲立法になりかねない由々しき問題をはらんでいるのだ。
各種学校については、無償化法成立後、文部科学省令で高校課程に類する教育をしていることを判断基準に対象を定める。川端達夫文科相が「外交上の配慮などが判断の材料にならない」としているのは適切だ。これはその通りだ。外交上の配慮を判断材料としてはならないと私も思う。
何度も言うが憲法や法律、教育法などの判断に照らして判断し、筋を通して欲しい。
くれぐれも「○○に配慮して」とかあいまいな言葉で“政治的判断”をしないように切に願う。
法律的に解釈して無償化を除外する、とはっきりと言い切って欲しいものだ。
それにしても筋が通らないこのような社説を“筋が通らぬ”などと打って載せる毎日新聞には失望する。
個人の寄稿ならば別に目くじらを立てるものでもないが、社説ということをもっと考えて欲しい。
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