第2回「声優アワード」発表。主演男優は宮野真守、女優は平野綾
リンク: 第2回「声優アワード」発表。主演男優は宮野真守、女優は平野綾.
去年もコメントを書いたので今年も。
残念ながら今年は辛らつな言い方をせざるを得ない。
主演男優・女優ともまったく納得がいかない。
受賞の理由として挙げられるものがあまりにも弱い。
ガンダム00はそもそも作品として弱い。
特に00ではアムロやシャアのような絶対的なキャラはなくむしろ多くの人が絡み合いながら作品を織り成していく感じだ。
その中で特筆する役や役者を挙げるのは理由として厳しい。
ハルヒはもう既に過去の作品だし、DEATHNOTEも既に2006年であり過去の作品に過ぎない。
それを2008年に表彰する賞の理由にするにはあまりにも説得力がない。
出演作品の数や作品でのインパクトがない。
まあ数ではなくてもいいが「そのひとであるからこその演技」というものがない。
らき☆すたは嫌いな作品ではないが、良い作品かといえば疑問符はつく。
ある意味刹那的な作品でありシニカルな笑いの分類になる。
「それをいったら身も蓋もないだろう」というような苦笑である。
別に教育的なものがいいというつもりは全くないが、はっきりいって人に勧めるには躊躇する作品であることには違いない。
しかも「声優アワード」であるにもかかわらず「声優という枠に収まらない活動の幅の広さ」を評価するというのが全く理解できない。
声優専業よりもマルチタレントであるほうが声優として評価されるという理屈なのか。
そもそも実際問題として私は去年・今年は声優・平野綾の声を聞かなかったと思う。
調べてみれば出演作品が限定地域の民放やOVAというメディアでのものだけだったようである。
ここまでくると「出来レース」「受賞させるために理屈を並べた」としか思えない。
もう少しまともな「言い訳」ができる人を受賞させてもらいたい、と思うわけである。
できないのであれば次からは「角川声優アワード」とでも改名していただきたい。
さて、話を戻す。ひとつづつ評価するのは面倒なのでかいつまんで。
役どころでは「木村カエレ」「三橋廉」。この2つはなかなか難しい役どころだから、新人でこれを立派に演じたのは十分に評価できる。
ちなみに「さよなら絶望先生」は声優にとって難しい作品である。
作品や作風や流れが声優にかなり無茶をさせている。
神谷氏も受賞しているが、これは妥当な線だと思う。
マ太郎の怪演をなんなくこなしてしまう沢城みゆきも評価して欲しいところだが。
釘宮理恵はむしろ主演賞をとっても不思議ではない。主役でもいくつかの作品にでているし、レギュラー作品も非常に多い。演技もハマリ役であり、代わりがいないだろうと思わせるレベルにある。
今、一番ノッている女性声優ではないのだろうか。
声優というのは多くは「旬」がある。
基本的に自営業に近く仕事は自分でとってくる場合が多いらしい。
アニメや吹き替えの仕事は基本的にオーディションであるケースが多いからだ。
所属事務所を通して仕事の紹介があったり、監督や原作者などの希望で指名がある場合もあるようだが、基本的にはオーディションなりで決めるようだ。
世間の流行り廃りもあるし、ぜんぜん仕事がとれないこともあるらしい。
一世を風靡した人気声優も必ずしも仕事にありつけるわけではない。
今回賞をいただいている古谷徹さんも声優としては実績もあり、非常に有名だが、では今年なんの作品にでているか、といえば、どうもないようだ。
だからこそ、その旬の声優さんをきちんと評価していって欲しいと思うわけである。
もっと数値的に、主演や助演・レギュラーなどのランクと作品数、作品の放送形態によるレート(全国放送や地方局放送、OVA等)、またはリバイバルのDVDBOXの売れ行きなども含めて評価するというような手法もあって良いのでないだろうか。
数出ていれば良いというものではないのはもちろんだが、しかし一部のマイナー作品と僅かな過去の作品だけで評価されるようなのよりはよっぽどましだ。
皮肉を込めて来年の受賞者が誰になるか今から楽しみである。
| 固定リンク
「アニメ・コミック」カテゴリの記事
- 井上喜久子17才です「おいおい!」(2022.10.02)
- フィクション作品にリアルを持ち込む気味悪さ(2021.06.06)
- ひさびさのヒット「キラキラ☆プリキュアアラモード」(2018.02.16)
- プロダクトプレイスメント(2018.02.10)
- 「この世界の片隅に」(2016.12.24)
コメント