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2007/12/20

PSE騒動の件。無事本当に終結しました。

忘れていたけど、今月19日にPSE騒動で実際に法律上で決着がついた。

ここ で秋ごろと書いたけどそれはとうに過ぎ去って(私も忘れていたんだけど)、実際に法制定は確実に進んでいて、昨日、施行されたようです。

内容としてはPSE以前のものでもその時点での法律に基づいた検査に合格していればPSEマークつきと同等に扱える、という内容です。
よって当然中古品もビンテージでも検査合格済みであればPSEマークつきと同等に販売してもかまわないということになります。
本来は通産省がはなからこのような“見解”をだしていればこんだけの騒ぎにもならなかったのですが、結局法律文を変更して明文化し法案として国会決議するまで問題は長引いたわけです。

いかに法律文というのが重要なのかがこの一連の顛末でわかるかと思います。

いま、いろんな問題ある法律に関する小委員会が開かれて騒ぎになっていますが「問題ないように運営する」などという口約束はゆめゆめ信じてはいけません。
法律文書のなかで明確に示されていないと役人の一見解でこれだけの騒ぎになり、実害をこうむる人間がでてくるのです。

中古音響機器販売のひとが廃業しましたよね。彼にとっては人生までが狂ったのです。

ここで委員会で問題がとりあげられて追求されたときの役人の言い訳をあげておきましょう。
「前任者はすでにいないのでその当時の状況はわからないが(以下略)」
彼らは平気でこんな言い訳をするのですよ。
通常の企業の感覚なら当然あるべき前任からの引継ぎもされないのです。
問題ない運営をする、なんて・・・・・できると思うほうが間違っています。
(ちなみにこの事例に限らずジョブローテーションで5,6年でぐるぐると変わるようです。追求できるのはたかだかそんな期間のようです。責任分散のためにこんなことをしているという揶揄もあるぐらいです)

法律的に文章にできないような複雑な事項の法律化、副作用が強い法律(特に犯罪行為の規定)、あいまいな制度設計、大枠だけ決めて法律文を作るような姿勢。
これらはすべて疑ってかかったほうが絶対に賢明です。
彼らは法律文をむしろ自分たちのいいほうにとって世間一般の常識的な判断すらできません。

それができていればこの問題はここまで大事になりませんでした。
PSE認定品もそれ以前の認定品も技術的には同等なのだから同じと考えるのが当然。
PSE品のほうが(あえて比較すれば)むしろ危険度は高いですからむしろそれ以前のほうが信頼がおけるという判断がついたはず。つまりPSE品はOKでそれ以前のものは再テストが必要などという見解には到底ならない。
これが単純に技術的に見ての常識的判断です。
彼らはそんなことは無視して全部自分たちの常識で「いや、再検査は必須だ」と言い張ったのですから。
その根拠はといえば法律文で、この法律はこう解釈すべきである、と言い張ったのですから。

その法律文だって制定当時はそんな解釈になるなどとは誰も思っていなかったようです。(当時質問に立った議員の見解)
常識的に考えればそんな適用はされないと考えていたのでしょう。
それでもこんな顛末になるのです。

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