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2007/11/11

匿名について

ついでなんで匿名について。

匿名を否定するというのは持って生まれた「格差」を助長することになる、ということを指摘しているのを私は見たことが無いのでここで述べておく。

誰でも知っているはずのことであるが、名前というものには珍しいもの、名前だけでかなりの個人情報の特定ができるもの、が存在する。
全国区で有名となった宮城県知事・東国原氏はその典型例でいまIMEで(ひがしこくばる[変換])で一発変換できなかったほどの希少な苗字である。
しかも宮崎~鹿児島にかけてのみ存在する苗字という事で出身地域もしくは家系のある地域を特定できるという。
一方で鈴木・佐藤・田中・山田といった苗字は日本で多い苗字との事はよく知られている。
ひところいわれた「山田太郎」というのは今では珍しい部類になっており、水島氏の有名作品「ドカベン」に残すぐらいになったが、この作品が生まれた頃では最も多い組合せの姓名とされたためにつけられたらしい。

つまり本名を名乗ることを義務付けられた仮定します。
本名を書いたとたんに確実に個人特定がされる人と、一方でほとんど匿名と変わらないくらい(日本中で数えると数千人~数万人規模でいるような)の人も存在するわけです。(ちなみにどうやらこのような統計は取られていないようです。が、昔、市内の電話帳でながめたときでさえ一ページ以上に渡り同じ姓名がならんでいたことがありましたから。確か田中一郎などがそれにあたっていたと思います)
いうまでもなく姓名は本人の意思で決定したものではなく、しかもどうすることもできません。
(よほどの事由が無い限り本人申請により名は変えられませんし、姓は養子縁組で親が変わるとか、婚姻ぐらいしかありません。)
つまりその匿名性の観点からすると一般人にとっての姓名の表記というのは非常に「不公平なもの」で「生まれながらに格差を持っている」のです。

しかもそもそも世の中で必ずしも実名ですべて行われているわけではありません。
芸能人の芸名、書籍や劇などの作家の作家名、作詞・作曲・歌手も芸名を使っていることが通常です。
これらはむしろ特異な名前を表記することによって印象付けたりするのが目的であるわけですが。
雑誌や新聞等の記事においても取材者の名前や記述をした人の名前が必ずしも載っているわけではありません。

匿名の論議には色々な観点がありますが、このような基本的なことも考慮して欲しいものです。

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