PS3さわってみました
買ったわけではないけれども、どっちかというと画質評価的な観点で触る機会がありましたので雑感を。
外見はいわゆるピアノフィニッシュ。私は余り好きではない。
むしろPS2の艶消し黒が好み。
高級感があるという人も多いのだが、私はむしろ安っぽく見えてしまう。
本物の高級ピアノの仕上げはきれいだと思うのだがねぇ。。
騒音だがかなり低い。バラシ記事にもあるが12cmオーバーの大きなファンをまわしている。
わざと本体の横に陣取って鑑賞していたのだが、騒音は皆無に等しい。
耳につく高音成分も聞こえないので問題は無いと思う。
視聴した部屋はそれなりに遮蔽された部屋なのでかなり静かなのであるが、それでも耳を近づけないとわからないぐらいだ。
高音部は本当に僅かにファンのこすれる音が聞こえるが、それは私の耳がPCの静穏化を追求している中であら探しをするために聞こえてしまっているレベルなので普通に人にはまずわからないと思う。
定格が400W近いのに比べて実測が200W以下であるということからまだまだPS3のフルパワーで動いていないから、という考え方もあるが、少なくともBD-ROMで映画鑑賞している限りでは高速にはならずに十分に静かである、ということは言えると思う。
排気熱も適当に分散しているためか熱風が噴出している、という感じでもない。
すくなくともPS2よりは十分に静か。というかPS2はうるさいと不評だったがその点だけでもかなり改善されたともいえる。
操作はパッドで行うわけだが、Bluetooth接続でありまったくレスポンスには問題は無い。
アクションゲームに耐えうるレベルが要求されているのだからあたりまえといえばあたりまえなのだが。
結局PS2と同型に落ち着いたが、やっぱり奇をてらわずそのままのほうが良かったのだと思う。
新鮮さは無いが、違和感無く扱えるのはよい。
ワイヤレスというのは便利だ。数人でまわして操作していたのだがあたりまえだがひもがからむこともなく自由に渡せる。
で、接続は1080pのHDMIで行った。映像(パネル)は勿論1920x1080のいわゆるフルHDである。
BD-ROMソフトを再生してみる。非常にレスポンスがよい。そもそもメニューが極めて高速。いわゆるXMBである。
XMBだから良いというわけでもなく、RDZ-D5はXMBを採用しているものの、ややレスポンスに難がある。
まったく引っかかり感が無くスムーズ。
プレイヤーとしてみてもかなり秀逸な部類だと思う。
他のプレイヤーを触ったことが無い(BD-ROM再生専用という意味)のでどう評価してよいかは難しい。
従来のDVD-ROMとDVDプレイヤーと比較すると非常にレスポンスがよい。
メニューは丁度シネマだと上下が黒帯になるわけだがその部分に現れる感じになる。なかなか綺麗にしあがっている。
ともかくアクセスが速い。チャプターサーチですぐにとんでいく。チャプターがサムネイル風に並んでくれて選べるのも面白い。
これが動画するとさらによいかもと思う反面、それもうざいかもしれないともおもったりもする。
繊細さはすばらしいものがある。
大画面でも破綻をきたさないのがHDTV品質だがその期待は裏切らない。デジタルBSよりも綺麗に見える。
ビットレート表示では30Mが最大くらいで平均が15Mぐらいのようだ。デジタルBSほどではないが地上波デジタルよりは高い、といったレベルか。こういうROMコンテンツでは十分に時間をかけて(必要によっては特定箇所はレートを手動であげるなど)マルチパスエンコードができるのでこれだけあればほぼ破綻のない画像ができるのだろうとはおもう。
感動はいまいちないのであるが、比較して一般のDVDソフトを見るとその差は歴然。
地上波デジタルをしばらくみたあとにアナログ地上波に戻ってきたような違和感を感じるのと同じ。
ゲームタイトルはリッジレーサーとガンダム。
現在でもPCをDVI接続(HDMIでもいいが)すれば同等に品質は再現できるが、それを5万で用意しろといえばそれは不可能。
一般向けのゲームマシンとしてここまでやれるのは凄いことだとは思う。
ゲーム性はまさしくリッジレーサー。ややドリフトに移行する感度が敏感なような気がするがその程度ではある。
逆にいえばリッジレーサーの枠をなんら越えていないともいえる。
ガンダムもまさしくあのガンダム。PSで落胆して放り投げた人も多いだろうが、まったくその期待を裏切らない(笑)
両方に共通して言えるのはまったくゲーム性の本質は変わっていないということ。
成長して綺麗になったけれども中身は全然かわってないよね。という感じ。
そこがいいところでもあり、悪いところでもあると思う。
ただ一概にPS3/SONYを否定はできないと思う。これはPCのゲームでも同様に進行していることだからだ。
私は最初はPCのゲームをやりたいからPCを始めたようなものなのに、PCでゲームをしなくなって何年もたってしまったか。
それはひとえに綺麗にだけなって面白さがむしろ損なわれていってしまったからに尽きる。
でもそれは世間が求めていたからという一面もある。
Wiiが全く新しい体験をという方向を取ったのに比較しても面白いことだと思う。
NDSでもあれは新しい体験。2画面とタッチパネル。無線通信。技術的には新しくないが、ゲームとしては新しい経験を生み出した。
そういったものがないのが残念。
総じて言えば、まず前提として1080pをHDMI接続できてそのまま表示できるテレビがあるということ。
そうでないとPS3の魅力はほとんど引き出せないのではないだろうか。
一度1080pHDMIを味わってしまうと、ビデオ接続ではまるでスリガラスを通してみているような気持ち悪さを感じてしまう。
それならば従来のPS2でもいいのではないだろうか、と思ってしまう。
しかし1080p画像は間違いなく圧倒的に綺麗で他では得られない感動をもたらしてくれる。
ここがPS3の強みであり、弱みでもある。
PS3が1080pのテレビの普及をひっぱれるのか、1080pのテレビの普及がPS3をひっぱれるのか。
ブラビアとの連携で売っていきたいという考えもあるようだがそれは正に正解といえる。
非常に訴求力がある。デジタルBSでさえも1080pの意義を実感しづらいのも事実だからだ。
そう考えるとPS3というのはかなり難しいポジションにおかれていると思われる。
デジタル時代、ハイビジョン時代といいながらなかなか普及がしないといわれる(私は普及速度が遅いとは思わないが)。
これはメーカーの意に反して高画質というのは世間ではさほど求められないという現実なのではなかろうか。
例えば白黒からカラーにテレビがなったとき、これは大きな差だから誰にでもわかる。
画面がでかくなるというのもわかる。
高画質化というのはそれほどの顕著な差がないのだ。
PS3は処理能力が上がったのは事実だとは思うが、それは高画質化するためのものに食われてしまう。
それだけではだめだ。その処理能力の向上を、もっとおもしろい感動するための「なにか」に応用できないと厳しい。
ネット経由で動画をとってこれるらしくそれもみせてもらった。確かに高画質。でも面白くない。
問題はこれがどこまで続けられるか、どう応用していくか。そこが難しいのかもしれない。
例えば新曲のプロモーションビデオを配信できれば面白いのかもしれない。
商売的には新曲の購入に繋げる。
そういうことができないと面白くないだろう。無料でただ配信だけつづけるのは無理というものだろう。
可能性をどこまでひろげられるのか。難しい舵取りがつづくだろうがSCEには頑張って欲しい。
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