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2004/12/14

経産省が調達ガイドライン作成へ

「IEでしか読めないページ,Windowsでしか使えないシステムは不適」,経産省が調達ガイドライン作成へ
なにをいまさらという感はあるがようやく間違った現状を理解したというべきか。
記事中にあるようにActiveXを前提としたページ作りなどは言語道断である。
本質的にセキュリティの観点から使ってはならないものだしいわゆる優良企業ではこんなもの使ったページ作りをしているところなんて皆無である。互換性に問題を多く孕むJavaScriptさえも忌避しているものなのに。
動きのあるコンテンツを作りたいのならMacroMediaのFlashを使うのが常識となっている。
これも一企業の作ったものではあるが非常にポータビリティが高いことで定評がある。

この記事では触れていないがMS-WordやExcelで作った文書も同様に問題がある。
さらにひどいものになるとVBAマクロを使っているものもあり、これも現在のMicrosoftのマクロに対するセキュリティポリシーからするとそれ自体に問題がある。

これは書類の保持性の観点からも問題がある。
昔から使っている人であれば誰しも苦労させられているがMS-WordやExcelのファイル形式はその世代ごとに微妙にずれていることは誰しも感じており(メーカーは上位互換といっているのだが到底そうは思えない)同一性の保持に問題があるといわざるを得ない。
一企業が策定したという形式、という問題ではなく、その形式の詳細が公開されていない以上、これを後年に再現できるという保証がない、という点に問題がある。
一般に書類配布に使われているAcrobatReaderでよめるPDFにおいては、これも一企業の策定したものであるものの、その詳細が明らかになっているために後年での再現に問題はきたさないといえる。
また、ファイルの変更ロックや変更等に対するパスワード設定、印字の制限など文書配布時の管理についても配慮がされておりポータビリティも高い。

ここでは触れていないが、携帯電話に対する配慮もそろそろ必要ではないのだろうか。
主だったサイトではi-mode/EZWeb/J-Sky対応などと謳っており必要な情報を携帯電話でも得ることが出来る。
日本でのこのようなブラウザ付の異常なまでの普及率を考えれば対応してしかるべきではないだろうか。
さらにいえば定額制が三社ともに導入されたことからさらに携帯電話による利用度があがることは間違いない。
企業のサイトの携帯電話対応もさらに強化をする方向に行くだろうしその流れを無視するものではないだろう。

省庁というのはとかく「知らしむべからず」の体質があるといわれているが、それを払拭するにはともかくも情報公開が重要である。
その姿勢が問われているが、この記事の件はあくまで技術的な観点からの話といえる。
もっと重要なのは本当に国民と情報を共有しよう、国民とともに国家を築いていこうという本来の役人の姿勢そのものであり、その姿勢がまさに問われているのではなかろうか。

あえてカテゴリに政治を選んだのはそういうことだったりする。

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