【続】「博多女子中が入試願書出し忘れ生徒三人が受験できず」にみる締め切り日への認識
追加記事があったので読んでみた。
当該学校に電話取材をした話である。
統括教頭(ってこの学校は教頭が複数名いるのか?)の弁明では
「気の緩みがあったと認めざるを得ません」という。
「やっぱり」と私は思った。
「やっぱり気の緩みか」ではない。
「やっぱり属人的でいい加減な管理下でやっていたのだな。学校としての日程管理もやっていないのだな」という意味である。
そういう杜撰なことを学校として行っているから、気の緩みなどと言う曖昧なもので取り返しのつかないミスを起こしてしまうのだ。
願書対象の高校が、県立高校であると思いこんだという(特殊な高校だそうだ)。
これも個人の知識という属人的なものに頼っているからだ。記録では無く記憶で仕事をしている証左である。
名称に「県立○○高校」と明記してあればともかく、勝手に県立と思い込むこと自体が仕事のやり方として間違っている。
いや、それすらも県外の高校であれば違うのかもしれないのだから「福岡県立○○高校」と明記されていなければ、とすべきだろう。
そして「福岡県立は全て○月○日である」とどこかに明記してない限りは「他の日にちかもしれない」と思慮すべきである。
本来であれば出願書に締め切り日が書いてあるのが望ましい。高校側にはこのような配慮が欲しいところだ。
書いてなければ中学側において記入しておけば良い。(書いてはいけないとしても同等の他の適当な手段が思いつくだろう)
それに加えて、前述したように中学としての提出予定日も記入しておくべきだろう。
やれ、電子化すべきだの、高校側のやり方が硬直的だの、訳の分からない理由を並べたてるのが見苦しい。
単純に管理能力が足りない。きちんと機械的に、確実な情報に基づいて愚直にやれば全く問題が無い事務処理ができていない。
「うっかりして間違えた」のではない。管理をまっとうにやっていないから間違えたのだ、という認識を持つべきである。
だから、今後の対応策は「間違えないように徹底する」「十分注意した作業を行う」「ダブルチェックをする」ではない。
ミスが起きえず、かつ合理的で少しでも早く確実な作業ができる作業手順、ルール作り、総合的な管理体制を構築するすること、である。
その上でルールの意味の理解を徹底して、なおかつ確実に実行させることに他ならない。
こういう風に書くと「杓子定規」「ここまでやることはない」「かえって手間ばかりかかって不合理」等の批判が起こる。
それは正に「こういう風に細かくクドクド書いているから」であって、実際にやってみると存外適当にやっているのと大差は無く、むしろ楽なケースが多々起きえるのだ。しかも属人的な運営ではないので不測や想定外の事態にも強い。
属人的に適当に「個々の判断」でやっていると作業をする毎に結構頭を使って疲れてしまう。無駄な行動もしてしまう。
予め充分に練られたマニュアルに従ってやっていると実はとても楽なのである。(その分マニュアル作りは大変だけど)
さらによくある反論として「マニュアルに頼ると考えなくなるので良くない」「マニュアル人間になって良くない」という。
これもありがちな勘違いである。
楽をするのもありだが、できるならその作業をしながらもっと良い方法、楽な方法を考えることが望ましいのである。
そしてそれを持ってマニュアルを改訂するのが望ましいのである。
良くできたシステムの中では「マニュアルを定期的に更新すること」とされている。
これは正にこのことを明確な文章で推奨しているのだ。
定期的に更新するためには上記のように作業をしながら改善策を考える必要がある。
「定期的の期日が来たから更新しなさい」と言われて頭を抱えて無理矢理ひねり出しても全く無意味なのだ。
特に日本はこういう文化が会社等にもないし、学校でも教えない。
そりゃそうだ。学校でもこのようにやっていないのだから、教えられるわけが無いよな。
それならせめて指導する文部科学省などで学習指導要領の中で、と思うが、官僚どももわかっていないのだろうな。
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