学校運動会のジェンダーレス
運動会の徒競走でジェンダーレスをやった学校があったらしい。
典型的な勘違いジェンダーレス行動だが、オリンピックですらおかしなことをやっているのでその学校を責めるのも可哀相だ。
スポーツにおいて「男女別」というのは「階級別」と同じ意味合いではないのか。男女混合で徒競走をやるのは例えばボクシングで全て無差別級でやるようなものだ。「階級別」を「差別だ」なんていう輩はいない。
ボクシングであれば40kg級の選手が無差別級で勝てるのは万に一つも無い。
それは精神的な性別など関係なくて、生物学的、肉体的な性で階級分けをするという意味でしかない。
もう少し具体的にいえば、肉体を形成するために有用なホルモン等の体内生成物質の含有量の差で科学的に分類すればよい。
それを特に測定せずにごく簡易的に行っているのが見た目の選手の申告による性別分けになっていたに過ぎない。
そこに厳密性を持ち込もうというのなら、科学的分析に基づいた分別を行えば良いだけの話だ。
基本的には単独で行い、数字による結果で競われるものであれば精神的な性別は関係ない。
だから本人の性認識や意向とかトランスジェンダーがどうのとか、関係ない話だ。機械的に分けられる話でしかない。
まあ、社会的な団体スポーツであれば精神的な男女問題は出るだろうからまた難しい話にはなるが。
また筋肉量などが競技結果に影響が少ない競技は既に男女別ではないものもある。なんとなく分けているだけのものもあろう。
それらを科学的に分析、選手の見解なども含めて競技団体で一定の方針を出していけば良いだけだと思う。
運動会においては、そもそもジェンダーレスよりもっと上を考えれば良い。
徒競走なら体育の授業でタイムを測定しているだろう。(体育科目の成績に反映するのだから真剣にやっているはずである)
いっそ学年すらも関係なくそのタイムに基づき競争(レース)をさせれば面白いのではないだろうか。
私は足の速さは底辺だったから徒競走など嫌を通り越してどうでもよかった。小学校高学年あたりになってくると真剣にどころか普通に走る気すら起きない。どうあがいてもビリかそのひとつ上がせいぜいだからだ。いくら大人が美辞麗句を並べたって結果が変わらなければやる気など起こるわけがないのだ。
しかしすべてのレースでほぼ同じ速さの子が走るのであれば、誰でも「1位」になれるチャンスがある。全ての生徒が真剣に取り組むモチベーションが出る。これは運動会で引き出すべきもっとも重要な事ではないのか。
最初は遅い順にやれば、後半ほど盛り上がる。これは見に来ている家族など、客観的に見た話だ。
最後の6レースの1位同士でまたレースを行い「全校一」を決めるのも盛り上がるのではないか。
私のように底辺の人間からみればどうでもいいが、当人達や家族は盛り上がるだろうからそれを否定するつもりは毛頭ない。
ビリ同士のレースと周囲は笑うか気にすらかけないとしても、当人にしてみれば少しはやる気が出る。みんなタイムが同じなんだから真剣に走れば1位のチャンスはある。それでも達観してどうでもいいと思う人もいるかもしれないがこの中では1位になりたいと思う人もいる。それは大概の人が僅かでももっている競争心というものだ。どうあがいてもビリよりは、はるかに救いがある話だ。
このシステムによれば結果としてジェンダーレスとなる。結果として遅い方に女性が偏るかもしれないがそれは差別等でも何でも無く、測定したタイム順という客観的数字に基づいた結果に過ぎない。
ただ、通常のスポーツで同様なことをやれば、オリンピックや競技会においては女性の出場機会が激減しかねないからできないだろう。
しかし運動会は基本全員参加なのだから、全く問題ないどころか有用な手段ではないのか。
またデメリットとしては「普通なら1位をとれる人」がビリになってしまう可能性も当然起きえる。
しかし社会なんかそういうものである。自分は「結構良い方」だと思っていても世の中には凄い人がいて「自分なんかで実はたいしたことない」なんて思い知らされることなんかいくらでもある。
いや、学業でだって、今のクラスでは上位なのに、頑張ってギリギリで「良い学校」に進学したらそこではずっと底辺で授業にすらついていけない、なんてことだって普通にある。それと同じ事だ。むしろ徒競走というたいしたことない場面でおぼろげながら気づいておくことは重要な事だろう、
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