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2023/06/15

結局ただの増税政策「異次元の少子化対策」

異次元の少子化対策の大枠が見えてきたようだ。あまりにも「未定」次項が多いのだが、酷いにも程がある。

やっぱりというか、要は少子化対策を隠れ蓑にした大増税まっしぐらのようだ。
「異次元の少子化対策」というのは少子化対策とみせかけて実は「少子化推進」するという斜め上の「異次元さ」なのだろうか。

いちばん分かりやすいのが児童手当(子供手当)。

結局増額となるのは、「高校生も対象」「高所得者への給付」「三子増額」の3つだけだ。

高校生に対するものは額面通り増額となろう。まあ、今まで15年間だったのが18年間になるだけだが。

高所得者への給付も増額に一見見える。しかし「所得控除の見直し(廃止または減額)」の程度によっては殆ど相殺してしまうどころか、手取りが減るという試算が既に出ている。

第三子増額もまやかしが過ぎる。やり方がドケチである。
そもそも「第三子」という言い方がミスリードで「18歳以下の子供が3人以上いる場合、3人を越えた分に適用」が正しい。
よって18歳までもらえるというのはレアケース。親の意思ではどうしようもない。
論理的に考えて18歳までもらうには「三つ子以上を産む」しかない。それでも、無論三つ子のうち一人分だけ。
まず18歳まではもらえない。年子でも16歳、3年違いで三兄弟(姉妹)とかだと小学生までぐらいとなる。
それでも3万円というのだからドケチである。

そしてむしろ手取り減額になる危惧が出てきたのが「控除の見直し」である。
子供がいることの控除によって家計が助かっていた面も多分にあるだろうに、それが減額廃止となったらがっかりである。
年末調整で戻ってくる額ががた減りとなってがっかりという家庭が続出しかねない。

既に述べたように、「手当拡充」によって手当が増える家庭もあるが、上記の対象条件を見れば、そうでない家庭も多いことはわかるだろう。
しかし、控除を僅かでも減らせば、ほぼ全家庭において「戻ってくるお金」は確実に減少する。(減らないのはそもそも所得税を払うに満たない所得しかない超低所得者家庭ぐらいだ)

つまり、これは「増税」である。

それにもかかわらず、上記手当の財源として社会保険料の流用などの「増税」を示唆している。意味不明だ。

これによって既に財界(経営者=社会保険料を折半にしている人達)から大反対が持ち上がっており、「社会保険料増額はやめろ、それなら増税しろ」と彼らに言わせて始めている。
まあ、いつもの手口である。これで消費税を上げようなものならまた日本は不景気へとまっしぐら、つまり”少子化推進”政策である。

 

「所得控除の見直し」と聞いたときに、私はてっきり控除額を増やして所得税負担を減らす話かと思ったのだが、まったく逆行して減らすか廃止なのだという。はっきり言って「アホ」である。
こんなみみっちい手当の拡充なんかしなくても、控除額を大幅アップすれば(異次元というのなら2倍や3倍にしてもいいぐらいだ)、子供が3人もいればほとんど所得税なしの家庭が爆増する。手取りが間違いなく増える(所得に対して子供が多すぎると変わらない家庭もあるかもしれないが減るということはない)ので子供がいるメリットを大いに実感するだろう。

SNSなどで「今年の年末調整額をみてびっくり!ボーナスがまた出たかと思った」などという文字があちこちで躍れば効果抜群だろう。

多分今のままでは「年末に家計簿締めてみたら全然変わんない、いや、むしろ厳しくなってない?」と言われるのが目に見えている。

 

他にも色々メニューが出ているが、あまりにも未定、細部次第では意味なしのものが多すぎて評価不能。
結局全部骨抜きで終わっても不思議でも無い。
効果が限定的すぎて意味の無い施策が多すぎて読んでいて途中で嫌になってしまう。
なんでこんなに政府や厚生労働省や財務省はアホばかりなのだろうか。

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