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2020/05/26

10万円給付電子申請でも処理が遅いのは総務省のサボタージュ

マイナポータルでの申請があまりにも杜撰なせいだ。

色々な情報を総合してみると、要するに「アンケートレベルのフリー書き込みで申請を書かせて市町村に丸投げしている」としか見えない。
わざわざマイナンバーカードでログインしているのに、その後はマイナンバーカードでログインさせた意味がほぼ無い。
イタズラ防止という観点を除けば、マイナンバーカードでログインさせる意味が殆ど無い。
さすがに本人証明に「運転免許証やマイナンバーカードの写し」を添付しろ(撮影しろ)というものは無いようだが(笑)。
こんなレベルなら誰でも申請できる場所を作って最後の申請で本人証明を添付させればマイナポータルである必然はない。
荒らし行為には法的措置を取りますよとぐらい脅しておけばできたのではと思う。

まあ、カード保有率十数%ですら、このポータルに殺到してアクセス障害を起こしたらしいから、フリーポータルなんか作ったらダウン確実だろうけどね。日本はIT後進国と言われるのも仕方が無い。

まず「世帯主以外が申請できる」というのが酷いサボタージュである。
また「世帯構成者は世帯主以外は手入力する(らしい)」というのもおかしな話だ。このせいで申請ミスが多発している。
普通に考えて、住民票情報を参照して、世帯主かをチェックする、世帯構成者一覧を表示して確認を取る、この程度すらしていないというのは明らかなサボタージュである。

ご存じのようにマイナンバーカードで住民票(正確には住民票記載事項証明書)をコンビニで取得できるのだから、マイナンバーカードによる操作で住民票情報を取得しているわけで、法的理由で、できない理由にはならない。
マイナポータルで一覧を表示できない、というのはただの技術的サボタージュである。
(ただし、一部の市町村では取得できないそうなので、そのようなところでは手入力、混乱を防ぐためには申請不可とすべきという考え方もできる)

そもそも世帯単位という方針にした時点で障害を生んでいる。システム設計の問題であり、IT以前の問題である。
もうひとつの障害が「受け取らないときは×を入れる」というものだ。一部の賢い市町村ではこの欄を作らなかったそうで、ひとつ障害を回避している。どうしても受け取りたくない人は個別に電話でもしてくれ(申請してくれ)ということにして、例外的処理を望む人に負荷をかける方式にしている。
このチェックは総務省の基本様式に起因する問題であり、つまり方針の時点の問題で、これもIT以前の問題である。
総務省はあくまでこれは基本様式であり市町村側で自由に変えて良いという説明から、賢い市町村は自律的に判断しチェック欄を無くしたということだ。実に素晴らしい。

各論色々言ったが、要するにどうすれば良かったかと言えば、以下のようにシンプルにすれば良いだけである。

まず、マイナポータルで申請者の世帯主確認を行い、世帯主以外は入り口で弾く。世帯主のみ申請できるというルールを設定したのなら、最低限この程度はやるべきだろう。
あとは入力するのは口座番号だけ。(将来的には振込口座設定機能をつけておけば入力すら必要なくなる。法制化云々とかクダラナイことを言っているが、本人がマイナポータルに口座番号情報を任意で記憶させておきたいかどうかだけなんだから何が問題なんだろうか。ECサイトにクレジットカード番号を記憶させるかというレベルの問題である)
マイナポータル側で責任を持ってこの口座番号の妥当性ぐらいはチェックする。
で、申請手続きは終わりである。

申請したら世帯人数分の金額を振込むとする。一部除外したい人は例外処理となるので電子申請は不可とする(紙申請とする)か、別途自分で市町村にその旨を連絡(申請)するということにする。(もちろんこの旨はマイナポータル側で説明事項に書いておけば良い。)
その上で、情報を市町村に転送する。

そうすれば市町村側はその世帯主のいる世帯人数を住民基本台帳でチェックして、その分のお金を当該口座に振り込めば良い。
市町村でわざわざ世帯構成員の突き合わせなんて不毛なことをする意味なんか本来はないのだ。

このようなシステムにすれば「誤申請」の入り込む余地なんて考える方が難しい。
今回、申請する市町村が悲鳴を上げているのは誤申請の多さだという。半分以上という報道もあるから酷いにも程がある。
(ただでさえ不毛で大変で大量のチェック作業である上に、誤申請ばかりでは心が折れる。本当に可哀相だ)
その要因はすべてがシステム設計のまずさによるものだ。(もちろんマイナポータルの申請書式の問題もあるかもだが、それ以前で防げるものだったのではないのか)

今回の混乱をもって「日本はIT後進国だ」なんていう批判があるが、私はそれはとても優しい意見だと思う。
IT云々以前の問題でまともな制度設計すらできていない。つまり「日本は酷い政府のいる後進国」である。

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2020/05/23

「低レート賭博麻雀は合法」法務省(検察)見解、安倍首相も追認

黒川検事長の賭博麻雀問題で具体的に「1000点100円程度なら必ずしも高額と言えず」と言及し問題なしとした。
2020年5月22日において、国会の法務委員会における、法務省の川原刑事局長による答弁である。
とんでもない見解であり、驚きであり、今後の日本は大丈夫なのかと心配になってしまう。

答弁では「もちろん賭け麻雀は許されるものではございませんが」と前置きをしているが、「社会の実情を見たところ必ずしも高額とまでは言えないレートでやったと」の理由から、立件検挙どころか、省内処分の対象とすらしなかったということであり、レートが低ければ賭博麻雀は問題はない、つまり許されるものであるとの見解を示した。

今回の問題は賭博麻雀だけではなく、非常事態宣言の最中に不適切な行動を取ったこと、大手マスコミと必要以上の接触をしていること、接待の疑いがあること、これらだけすら訓告処分でも足りないと考えられ、賭博麻雀に対する処分はほぼ考慮されていないということが推定される。
本人からの辞職理由説明や、法務大臣、総理大臣の発言からも、辞職理由は賭博麻雀行為に関する言及はない(取るに足らないものと考えている)ことから、この推定を裏付けている。
常習賭博であれば、停職処分と定められている一方で、訓告処分であったということからも、検察や法務省としては今回の程度では賭博とすら認定しないという見解を示している。

どんな言い訳をしようと「今回の程度のレートなら賭博罪は成立せず咎めるものではない」ということを法務省が公式に認めたことになり、また、法務大臣や総理大臣も追認したものであり、今後もひとつの大きな事例として残り、基準とされることになろう。
ただ、やった人間は謝る、猛省ぐらいはしないといけないようだが、それで済む程度であり、検挙、逮捕など検討すらされない程度ということになる。

賭博というのは金銭の多寡に関係なく違法である、というのが社会一般的には信じられており、実際に刑事裁判になると有罪になるらしい。
しかし刑事局長が「問題ない」という見解を出した以上は、そうやらその認識は間違っていたらしい。
今日以降は「1000点100円程度」「一回2万円程度」以下なら少なくとも検挙はされない。(というか検察が立件検挙できない)
検挙すれば法的平等という、最も重要であり、最低限の遵守すべき精神すら葬り去ることになり、検察の崩壊になってしまう。

今後はもし芸能人などが少なくとも同等以下で立件逮捕されたら「黒川検事長の時よりレートが同じ(低い)のになんで逮捕されるんだ」とその度、大ブーイングが起きるだろうし、法の下の平等を守るために起きないとおかしい。

これらを是正するには、この問題が風化し、この見解が定着してしまう前に処分を改め、最低限でも省内処分としては停職処分を処することと、本来なら立件検挙し、司法に委ねることしかない。このまま口先で何を言っても変わらない。行動で示さなければ何も変わらない。

法務省、法務大臣、総理大臣が、今、行動を起こさないと将来に重大な禍根を残す。そんなこともわからないのだろうか。賭け麻雀となると子供達にすら悪影響が及ぶ。本当に責任重大である。

責任を感じているというのなら、今すぐにでもまっとうな行政をすべきだ。

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2020/05/15

10万円給付とマイナンバーカード

給付に絡んでマイナンバーカード周辺で大騒ぎになっているらしい。
根本的問題はどこにあるのか。マスコミが伝えることを参考にすれば

  • 給付は住民基本台帳、つまり各地方自治体のシステムにおけるデータに基づき配布する。
  • マイナンバーポータル(今回の給付申し込みするところ)は国のシステム情報におけるデータに基づいて認証を行う。

この二つが連携していない。要するに国と自治体の縦割行政の弊害である。
マイナンバーには制約があるから、などと知った口を聞く評論や報道もあるが、それならこの二つが連携できないのになぜマイナンバーポータルで給付を受け付けるようなことをしたのか、それこそがもっと深刻な根本問題である。

マイナンバーは日本国民であることの証明と言える。
一方住民基本台帳はその地域に居住している証明であり、微妙に意味合いが違う。
殆ど同じだろう、と考えてこのようなシステムで給付しようとしたのだろうか。とんだ勘違いであったといえる。

申請を受け付けて給付作業をするのは地方自治体である。
このようないい加減な指針のもと、給付システムを設計したから現場(地方自治体の役所)は酷いことになっている。

  • 電子申請だと「申請内容と住民基本台帳の突き合わせ(手動)」+「振込先銀行口座の確認」
  • 紙申請なら「振込先銀行口座の確認」

であるから、本質的に紙申請の方が自治体の作業量負担は少ない。
給付までの時間の律速段階は自治体の給付事務処理だから極めて重要である。

突き合わせが電子的に自動(機械処理)なら良いのだが、手動である。どうやら二人とかで読み上げて突き合わせをしているらしい。
スマートスピーカーに「アレクサ、キッチンペーパー買っといて」と喋るだけで届く時代に、日本行政の後進国ぶりにはもはや喜劇である。

しかし本当に問題なのはそこだけではない。

見かけの電子申請のほうがIT風で良い、迅速だなどと錯覚してしまう単細胞さ、浅はかさが問題なのである。
これはコンピューターやらハイテクに詳しいとかそういう問題では無い。(IT以前の問題)
いってみれば「ビジネス感度が低い」「経営センスがない」などというべき次元の問題である。

実際の処理では効率が悪いような仕組みになっているにも関わらず、現実を把握、理解できずに決定してしまう浅はかさである。
これは総務大臣を初め「マイナンバーポータルで申請して欲しい」「そのほうが給付が速いですよ」とのたまってしまうような人間全てに当てはまる。

私はマイナンバーカードを持っていない。それはその方がリスクやコストが高くなると思っているからだ。
(そもそも情報として伝えられるシステム設計、社会全体における位置づけや、ITとしての設計もどこかちぐはぐでおかしい。よく言われるセキュリティとかそういうのは私は比較的無頓着でその点の憂慮はあまりないのだが)

果たして今回の様な混乱でもそれを実証してしまっている。
何の問題も無く電子申請手続きができた人(ケース)ですら、実際に給付されるのは紙の申請の方が速いのではという話だ。(東京のいくつかの区役所がテレビの取材に答えている)

主な要因は上記にあげた「突き合わせ作業」の時間がかかるからだ。
紙申請ではなぜ突き合わせが必要ないかと言えば、そもそも紙申請に予め印刷されている情報が、住民基本台帳のデータを元に出力されているからだ。(もちろん修正記載があれば確認が必要だが)

別に紙申請という方式自体が優秀などと言うつもりは毛頭ない。しかし紙申請が、配布ポリシーにある住民基本台帳情報を元にして作成しているので無駄が少ない。マイナンバーポータルを介するという方式は実は遠回りであるということだ。

例えばマイナンバーポータルから、そのカードを使って認証された人に対して給付するシステムにすれば良かった。
ログインして「給付を受けます」ボタンを押して振込口座を入力すれば完了で良い。住民基本台帳と突き合わせ不要だ。
あとの処理としては機械的にやって(なんなら銀行に投げて)、口座が存在しないなどで弾かれた案件を確認すれば良い。

何を勘違いしたのか世帯の全員の申し込みができるようにしたことが問題なのだ。
副次的だがDV被害などの事実上別居状態における問題対応も軽減される。この事実からも世帯単位で考えることが問題の根源だ。
申込者の負担を軽減するかもしれないし、もしかしたら振込手数料をケチったのかもしれないが、一方で処理をする人の労力を多大に消費し、給付までの遅延を起こしてしまう。その損失の方がはるかに大きいのではないのか。
結果として挙げ句の果てに「人海戦術」で頑張っているのだという。現場の人には申し訳ないが、このご時世ではこれも喜劇である。

これはシステム設計、評価における基本的ミスである。(いや、そもそも評価なんかしていないのか?)

そういうことに気づかない、気づけない、さらに改善の気持ちさえ無いというのが、ITスキル以前の重要かつ深刻な問題である。
この国のIT後進国ぶりは相当に重症であるとしか言いようが無い。

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2020/05/11

検事長定年延長問題 #検察庁法改正案に抗議します

“署名運動”が起きているらしい。この法案自体の論議は今更何も言うことは無いので省略する。

“署名”をより効果的にする方法を述べたいと思う。

自民党議員は厚顔だから何をやっても変わらないよ、と思うかも知れないがそれは間違い。
議員が一番恐怖を覚える言葉は「次はお前には絶対に入れない(投票しない)」である。

つまり法案に反対するとともに「法案に賛成して通過させたら絶対にお前には入れない」と宣言することだ。
「東京○○区の○○。法案を通過させたら絶対にお前には入れないからな」こういう感じである。

きちんと自分の選挙区の議員を調べて名指しで宣言すると効果は抜群だろう。
私の場合は「栃木三区のやな和生。法案通過させたら絶対にお前には次投票しない。お前以外に投票する
もちろん比例区では自民党に投票しないとあわせて宣言しよう。

もし現在が自民党議員でなくとも「比例区含めて自民党以外に入れるからな」でも十分だ。

「私は投票行ったことは無いから」そういう人もいるだろう。
むしろそういう人が「前は投票行かなかったけど、次は自民党以外に入れる」と言うほうが効く。

10年ほど前の民主党政権は、実はそういう層が選挙に行って民主党に投票したから生まれたのだ。
自民党の得票数は変わらなかったのに、投票率が上がり、上がった分がほぼ民主党に流れた。
それだけで政権はひっくり返るのだ。単純に統計の数字をみればそうとしか取れない。
その事実をもちろん自民党は良く理解しているから「自民党以外にいれてやるぞ」でも十分効果がある。

別に特定の政党に入れろとは言わない。仮に野党分裂になっても自民党票よりもそれ以外の票が多くなると言うのは自民党にとってはとてつもなく恐ろしいことだ。

おっと。公明党も与党だったな。もちろん自民党以外には公明党は入らない。
まあ、言わずともさすがに理解する。
こういう宣言が増えてくれば公明党議員も首筋が涼しくなってくることだろう。

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2020/05/03

改憲・緊急事態条項

そもそも「これって何?」っていう前提がなくてなんとなく印象でアンケートやらやっても意味が無いだろう。

ぐぐってみても、そもそも自民党案やたたき台すら(自民党側発表の意見が)出てこない。
まずこれが問題。自民党や政府側の努力不足である。そんな状況で「活発な議論を」などといっても空しくしか聞こえない。
検索エンジンの問題だ、というかもしれないが、それでも50件ぐらい上位から見ていっても出てこないのは明らかに広報努力不足だろう。

ともあれ、比較的偏りがなさそうなサイトをいくつか見て理解したのは二つの点があると言うことのようだ。
なお、適用範囲については今回は言及しない。それ以前の問題だからだ。

・政令を法律と同じ力にできる(あえて不正確に言えば「政府だけで法律を作れる」)
・国会任期を延長できる

後者はある程度理解できる。例えば、たまたま今月が衆参同時選挙だったらそりゃあ大変だ。
半年後ぐらいに伸ばしてもいいんじゃね、とか国民の多くが思って、仮に国会議員全員がそう思っても無理だ。

一方、前者は何の意味があるのか全く分からない。
少なくとも今回のコロナウィルス肺炎対策になにができるかといえば、無力だ。
思いつきでどうにかなるものでもないし、良い法律ならすぐに国会だって通っている。
即効性でいえば国会の問題では無く、国会に上げるまでの事務手続きが長すぎるほうが問題だろう。
それは今回の緊急事態宣言に関わる特別措置法でも明らかで、ほとんど変更点がなく、野党全面協力でも一週間近くかかっている。
むしろ野党議員のほうがやきもきしている声すら聞こえてくるぐらいだ。

それよりも、事前に予想をしてちゃんと法律を作っておくことが必要だ。
MERSの反省を踏まえて、年月をかけて法律を作っていたのが、今役立っている。
それは間違いなく民主党政権の功績である。

問題の多い法律じゃないか、という批判ももちろんあるが、それならなぜ長期安倍政権の中で見直し改定をしなかったのか。
東日本大震災に対しても、きちんと反省に基づいた法律を作るべきだったが、なにかやったのだろうか。
その責任がはるかに強く問われるべきである。
(いうまでもないが、震災は民主党政権の時に発生したが、その間は事態収拾時期であって法制化は不可能だ)
自民党政権としてもMERSの前のSARSの反省を踏まえて法制化をなにかしたのか、という責任論もある。
なにもしないほうがはるかに責任が重い。

今回のこの事態においても収束したら、直ちにプロセスを検証・論議をして制度作り、法律作りをする、それが極めて重要である。

そして今回の政府の動きを見ても無策・愚策だらけだし、有識者会議や地方自治体に責任すら投げているように見えてしまう体たらくである。
そのような現状の中で、憲法でだけ「政令に力を持たせる」としても百害あって一利なしとしか見えてこない。
緊急事態措置法でできるはずの「マスクや防護服などの医療器具の統制流通」のやる気すら見えてこない。

「なるほど、緊急事態条項が仮にあれば、現状改善にとても有効なのだな」と今回の事態収拾で、遅くとも反省に基づいた法制化の議論の中でみせていただきたい。
それをしないで改憲議論などできるはずもない。
(若干有効程度では改憲という多大な労力を割くには値しないのは当然だから)

言うまでも無いことだろうが、むしろ足りない文言があるからなおさら論議以前の門前払いである。
緊急事態の中では何が問題になるのかと言えば私権の制限である。
憲法下では「公共の福祉に反さない限り」という文言に相当する部分である。
このことに触れないで何の改憲の意味があるのだろうか。

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