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2020/04/22

PCR検査への誤解

いまだに誤解が多いようでむしろ驚いてしまう。
ノーベル学者の本庶先生もあらためて認識を広めるべきとおっしゃっていたので私も書いておく。

PCR検査は陽性結果が出ることで「ウィルスがいる(感染している )ことを確認できる」だけである。

「ウィルスがいないことは確認できない」
つまり陰性結果は「ウィルスがいない(感染していない)ことにはならない」
よって「自分が感染していないことを確認して安心したい」という目的には使えない。

「いないことの証明」は「悪魔の証明」と言われている。

例えばAさんが純金の塊(錠剤ぐらいの大きさ)を持っているか取り調べをすることを考えてみよう。
手のひらやかばんやポケットなどを探って、出てくれば「持っている」と証明できる。
しかしそれだけで「持っていない」とするのは結論が早すぎるのは誰でも判るだろう。
どこかに隠しているかもしれないと疑うのが普通だ。となると、丸裸にでもして服の裏地や下着までくまなく探すだろうか。
そこまでして出てこないとしても、体の中に隠しているのかも知れない。飲み込んで今頃は小腸にあるのかも知れない。
どこかで諦めて「持っていないとみなす」だけであって、「持っていない」という証明はできないのだ。

PCR検査は鼻からちょっと綿棒を突っ込んで粘液採取するだけ。それで100%判ると考える方がおかしい。
実際に肺の奥深くにウィルスが繁殖していたが、採取されずに確認できなかった事例も報告されている。

では、何の意味があるかと言えば陽性が出れば「新型コロナウィルス肺炎である」という診断確定ができるという重要な情報が得られる。
どんな病気でも正しい診断(症状の原因)が不明であれば適切な治療はできない。肺炎症状にはいくつかの原因があり、それぞれ治療方法が違う。検査としてはPCRが一番ハードルが高いので、診断は検査が簡単な方から消去法でやっていき、どれも違うとなったらPCR検査をやってみるべき、という話になる。
治療方法がないのだから確定しても無意味などと言う暴論を吐く人もいるようだが、最低限隔離するべきだし、比較的ハイリスクだが効果があるかもしれない薬の候補もある。その判断をするにも正しい診断が前提となる。

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