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2020/03/01

検察定年延長問題が起こしたこと

今回の件で様々な問題が指摘されているが、私が一番の問題であると考えるのが

やっぱり法律(案)というのは解釈の余地があってはならない

ということだ。与党や政府(官僚)の提出する法律案というのは、曖昧で問題を含むものも多い。
おそらくわざとやっているのだろうが、後で解釈の余地を残してのものだろう。
野党に問題を指摘されても法律文を一切修正せず、場合によっては強行採決に踏み込む。

そこで妥協案として出てくるのが、附帯決議という「付け足し文書」をつけること。
(注)にあたるようなものや解釈を書いたものもある。とりあえず今回はこれでやってみるが、5年後には必ず見直して再決議するべし、というようなものもある。
これらは立案者にとってはかなりの譲歩であり、簡単には行われない。

多くは国会や委員会質疑(問答)などで「これはこういう解釈だから」という口頭で決着する。
国会の場であれば、議事録で残されるので一定の効力を持つ。
今回は想定問答集が出てきたのでそこで文書の訴求は止まったが、出てこなくても議事録まで遡ることは可能だったろう。

こういう時、野党は「今の政府では大丈夫かも知れないが、後の政府ではどうなるか分からない。重大な問題だから明文化が必要だ」という意見に対し、政府は「信用して欲しい」と答弁するのがパターンである。
今回の森法務大臣を始め、政府はこの「お約束」を自ら唾棄したも同然のことであり、極めて重大なことをやらかしている。今回のような答弁というのは「信用して欲しい」は全くの空手形(紙くず同然)と自ら言っているに等しい。
このような答弁を許すのであれば今後一切口約束は信用できないということになる。

いわゆる「野党との信頼関係」もこれで絶望的なまでに政府から破壊してしまったと考えるべきだ。
野党が紛糾する場面がテレビでも映し出されていたが、ごく自然なことだ。

野党も今後このようなことがあれば「警察定年延長の時のようなことがあるので、法律に明文化するか、最低でも附帯決議必須」と徹底するのが当然となろう。

少なくとも今後この政権と野党の関係においては(もちろん今後の国会運営においてもだが)一般法案の審議においてより慎重な論議が必要となってしまった。
当然ながら、改憲論議などは遙か遠くに行ってしまっただろう。

憲法の文章はこのような「口約束」は通じないとしてより厳格な文章である必要がある。
厳格でありながら、一方で見た目は簡素な文であることが求められる、非常に難しいものである。
(その立場で見れば、自民党案とされるものは全くお話にならない)
イデオロギーが一定であっても、それを言語化するのはとても難しい。イデオロギーが異なる与野党で作り上げるのである。この政権下ではあまりにも無理すぎる。

 

 

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