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2020/02/19

ダイヤモンドプリンセス号における隔離策問題

結局、うやむやのうちに下船となった。結局無意味に二週間狭い船室で過ごした方々が可哀相だ、という結果が残った。
あの茶番劇はなんだったのか。

検査をして陰性なら下船で良いのでは論

感染者を下船させない、というのならこれは誤りだ。
感染していても検査で陰性が出ていたという事例がある。
理屈上も一定以上ウィルスが体内で増殖している、また、検体を採取するところにいないと検査で陽性とはならない。
陽性なら感染しているのは確かだが、陰性だから感染していないとは言えない。
「無いことを証明するのは難しい」ということはよく言われるが、これもそうだ。

正しいのは「潜伏期間を過ぎても陰性」なら100%感染していないといえる。
もしこれが間違いなら潜伏期間の設定が間違っているということなのだから。

隔離できていない問題(1)

隔離しているということになっているのだが、全く私には理解できなかった。
そもそも夫婦なり、親子なりで一室で“濃厚接触”しているのだから、潜伏期間が意味が無くなってしまう。
例えば夫が既に感染していた場合、例え「隔離」されたとしても1週間後に妻に感染しうる。
妻にとっては潜伏期間はここからスタートになるのだから、隔離開始から3週間は隔離を続けねばならない。
つまり「隔離開始語、二週間経過したら問題なし」にはならない。
その間に夫が無自覚のまま治癒してしまったら、多分二週間後には陰性になり得る。
そして妻の方は感染者だが潜伏期間にあるだけで陰性で通ってしまうかも知れない。

隔離できていない問題(2)

選外から見ている映像で、ベランダ同士で話している映像があった。隔壁はあるが、目線が通るような状態で話している。
これで隔離と言えるのだろうか。
また、一部乗客がデッキに出ることを許されたが、その状態を撮影した映像を見ると、普通につばがお互い掛る距離で談笑している様子や、回廊をジョギングしていて前の人の方を叩いてどかしていた人がいたり、まあ、緊迫感がない。

およそ隔離できているとは思えない状況を生んでいたわけだ。

隔離できていない問題(3)

多数いる乗組員の感染が問題だろう。要するに彼らは不本意であろうがウィルスを撒き散らしている。
これでは隔離もへったくれもない。掃除や食事配達、他にも様々な機会が発生してしまっているだろう。

隔離できていない問題(4)

これが一番情けない話だが、厚生省の検査員が感染したということだ。
多数の人間と接する人が感染しているのなら、検査員から他の人に感染させたという可能性は非常に高い。
ただの素人の客員ならともかく、そこそこ対応訓練可能、事前準備可能なスタッフが感染してはダメだろう。
そして「あり得ない行動」が乗客らによって伝えられ、素人でももうちっと慎重にやるだろうレベルでは情けない。

これらによって二週間という目処が完全に落胆に変わっただろう。
他のことは無策による行政の問題でもあったが、これは行政による直接で完全な「アウト」である。
現在の下船も「もう限界だから下船させるしかない」という、少なくとも当初の目論見は崩れての結果なのだろう。

なぜ船内に宅配できることを言わなかったのか

だいぶ時間が経ってからだが、「アマゾンのお届け物」は客室にも可能だという報道がされていた。
持ち込んで船着き場近くの駐留スタッフに預ければ荷物を届けてくれるという。
これは早期から言ってくれれば「持病の薬がない問題」は殆ど起きなかっただろう。
普通は持病の薬は旅行の期間分だけ持っていけば良いと考えてしまう。だから延期されたら無くなってしまう。
しかし自宅にはあるのだから誰かに届けて貰う、遠くても宅配して貰えば済んだ人も多かったのではないのか。

また、船内ではでない日本食やら、お菓子などがあれば大分気が紛れるだろうし、遊具などもあれば暇を潰せるだろう。

マスコミやクルーズ船会社はなにをやっていたのか

この辺はマスコミの取材不足だろう。船の外から感情を煽るような無意味な撮影ばかりしている暇があったら、例えばクルーズ船の会社等に取材をして、乗客の家族ができることはないかを模索・質問し、情報を流せば良かったのでは無いのか。
乗客への取材は良いが、それで「大変ですねえ」などと勘定を煽るような話で終わらすのではなく、それを解決することはできないのか、なぜ模索しようとしないのか。それはジャーナリズムの責任ではないからとでもいうのか。

例えば崎陽軒がシューマイ弁当をクルーズ船に届けた(寄付した)が、客には届かなかったという。
代理店を通して渡したと言うが、それならその代理店は何をしていたのか。ボランティア同然だから届けられなくても構わないというのか。
金額で言えば数百万円相当になる。そういう会社を仲介させているクルーズ船会社にも不信を持ってしまう。

行政・政府の問題

そもそもクルーズ船で隔離し、潜伏期間様子を見るというのは不可能、破綻している、というのは素人目にも明らかに見えていった。
クルーズ船の運用経験が豊富な海外ではこのような処置はしないという。
閉じ込めているのは人道的云々のレベルではなく、単に船全体が密閉空間で感染の温床になっているだけ、という見識が成り立つそうだ。
だから、隔離するというのなら、まずは下船させて一人一人をきちんと隔離し、スタッフもからきちんと隔離しなければ意味が無い。
そういうことのようだ。全くその通りだ。

そういうと、隔離抑留に同意が得られないと云々というかもしれないが、得られないなら下船不可と交換条件にすれば良いだけではないのか。
場所が用意できない、というのならば、それは政府の日頃の怠慢である、ということに過ぎない。
今回はいくら金を使っても対処すべき事だったろう。
いくら金といっても「桜を見る会」よりは安く済むだろうし、十年に一度の災害なのだから目くじらを立てる話でも無いだろう。

この部分は後手に回ったと言わざるを得ない。

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