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2018/01/14

新潟・三条市の電車立ち往生問題

雪国新潟

新潟県三条市で、雪により電車立ち往生という一報を聞いてそもそも違和感を持った人は多いのではないでしょうか。

多くの人にとって新潟県と言えば「米」「雪」でしょう。
全国的に有名なスキーリゾート地であるし、新潟の歴史は雪との戦いです。

山間地が豪雪なのは言うに及ばず、平地でもそれなりに降ります。

ただ、三条市は比較的降らないらしく、私の親戚のおじさんは老齢になり、また新潟地震でかなりの家屋被害を受けてからは山間部から三条市に引っ越したぐらいです。(子供が三条市に住んでいることもあったようですが)

今回の件は50cm前後の積雪でのスタックであり、町中の道やらも大混乱していたようなので“想定外”なのかも知れません。

また除雪車も用意されていなかったようで、それが必要なほどの雪が降るとは想定されていないということのようです。

新潟-長岡間の信越本線

この路線はどこにあるのか、地域的な点を抑えるべきでしょう。

新潟が雪国と言っても地域差が当然あるからです。
今回問題となった区間は新潟駅-長岡駅間です。

新潟駅、長岡駅というのはその周辺は新潟県の中でも大きな町である、新潟市、長岡市の中心駅です(新潟市は県庁所在地)。

また、新幹線の停車駅もあり、三条市には燕三条駅という新幹線停車駅があります。

つまりこの路線は新幹線とある程度並行して走っている路線であると言えます。

このような路線は過疎地の場合は廃線されかねないのですが、4両編成で走っており、(通勤通学時間帯とはいえ)立っている人がいるほど乗客がいたと言うことは当面は大丈夫という事が言えます。

しかしながら、今回話題になったような「東光寺」という無人駅もあることを考えると地域による偏差があると考えられます。
大きな町がある、ということは雪が比較的降らない地域である、という裏返しでもあります。
その両市の間にある路線であるが故に“油断”があったのではと考えるのが妥当でしょう。

なぜ運休させなかったのか

今回の様な件で運休になったのならニュースにはならなかったでしょう。

路線の途中で立ち往生(停車し)十何時間も客を閉じ込めた状態になったから問題であり、ニュースになったといえます。

運休するのも判断です。
「大雪のため運休します」なんてさほど珍しいことではありません。

特に都会では「えー?この程度で?」というのもありますが、それでクレームをつけるのは単なるクレーマーである、と私は断言します。プロが「危険である」「立ち往生の危惧がある」と判断すればそれに従うべきです。

クレーマーを怖れて判断を誤る方が明らかに問題であり、これこそ「事なかれ主義」で結構です。
今回の件は、既に大雪で大幅遅延が起きており、線路への降雪も認められており、また雪がやむ気配もなかった(天気予報でもそうであったのではないのか)、もっといえば夕方から夜になり更に気温が下がるのは当然のことで状況は悪化するしかないにもかかわらず、運行を決めている。
これが不可思議で問題なのです。

地域としても珍しい大雪が降っており、安全が確認出来ないのであれば、現地の線路まで自動車で行って線路状態を確認するなども可能でしょうし、少なくとも各駅に連絡して駅周辺の線路状況を確認することも可能だったはずです。

仮に大雪で自動車が走れないレベルであれば、もはや電車も不可と考えるべきです。
除雪車を先行させるのが筋ですが、近くには無くできなかったようです。

それならば空(乗客なし)の電車を先行させて、次の駅までの運行を確認できたら、次いで運行させるという手段も考えられます。(法規制などがあってできないという反論があるのかもしれませんが、それなら変えるべきは法規制です)
電車の中で長期間滞在させたとか、周辺に駅があったのだからそこまで歩かせるべきだったなどと言う論点が多いようですが、そもそもろくな安全確認(確保)も無しに「発車させた」責任をもっと問うべきです。

マスコミなどのネットを含めた論調も「そもそも運休すべきでなかったのか」というものが少ないようで残念です。

ネットで検索しても大手でその論調を表に出しているのはこの東京新聞の記事ぐらいです。
http://amp.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201801/CK2018011302000125.html

この記事の中で重要だと思ったのはJRの弁明です。

JR東日本新潟支社は「遅れが出ても走らせたいとの思いがあった」と釈明した。

「思い」だけで運行させて欲しくは無いでしょう。
「思い」の前に必要なのは運行しきれるという判断です。

今回の件は明らかに状況は悪化するしか無かったのに、しかもその列車は度々止まり、その度に外に出て除雪をしないと走行出来ない状態がたびたび起きているのになぜ「走らせることが可能」と思ったのでしょうか。
運休か判断が難しい状況で、運行を決めるというのはそれだけの社会的責任が伴います。

責任があると言う意味は、運行可能と判断できる条件が揃っていることをきちんと確認している、またやむなく少ない事実収集ができない場合は経験上問題が無いと判断出来る、ということを確認するということです。
まさか現場が「もう無理だ、途中駅で運休すべき」と司令室に進言したにも関わらず、“上層部”は「運行を続けるべき」と判断したのでしょうか。

これではつい先に起きた「(山陽-)東海道新幹線台車亀裂事案」と同じ構造です。
「少しでも(安全上)可能な限り走らせろ」という主旨の指令であったらこれも大問題です。

これは「途中で立ち往生」しても構わないと考えているからです。

「遅れが出ても走らせろ」というのが現場への指示であったとしたら、私にはほぼ同じ事を言っていると感じます。

情報発信が遅すぎる

もう一点言われているのがこの点です。

SNSやらTwitterやらホームページやらでほぼリアルタイムで情報を得られる人々にとって、今回のJRからの情報提供はかなり酷かったと映ったようです。
今回の件も駅に停車している段階で運休を決めていれば、個々でなんとかしたでしょう。
学生なら親に連絡して車を出して貰うのもあるでしょうし、最悪でもタクシーなりバスでなんとか帰り着く、またホテル等に泊まるなどの手もあります。

新潟駅で運休が分かれば新幹線を併用して移動する手もあります。
学生で学校側が気がつけば学校に留め置く処置もあるでしょうし、会社でも同様です。

真偽は不明ですが、立ち往生して翌日になってもなお、その情報がホームページの告知がされていなかったという話もあります。
別に会社がSNSの類に書かずとも、ホームページで告知すれば誰とも無く拡散してくれます。

もちろんマスコミ発表しても構いません。

情報を外部に出さない、外部とのコミュニケーションが無いという状態は企業として問題とすらいえます。

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