« 新潟・三条市の電車立ち往生問題 | トップページ | 安倍政権が唱える意味不明な「働き方改革」「生産性革命」 »

2018/01/21

千葉三市のゴミ処理場建設に震災復興特別交付税?

TBS番組「噂の!東京マガジン」の中で「三市が協力ゴミ施設建設のはずが負担金で対立!」という題目で特集が組まれていた。
三市というのは、千葉県にある銚子市、旭市、匝瑳市の三市のことで、この三市がいままでは個別に運営していたいわゆる「ゴミ処理施設(可燃ゴミ焼却施設)」を三市共同で運営していこうという話のようで、負担金の割り方で揉めているという話です。

内容は正直言って「二市が主張するせせこましい話」であって、正直いって当事者同士の揉め事なのでどうでもいい話であり、今回はそれ自体の話ではありません。

問題なのは国の負担分が「震災復興特別交付税から約120億円拠出される」という話です。
いうまでもなくこの交付金は「東日本大震災による被災団体等」に支払うものです。
この税金は震災後に創設され、所得税と住民税が“増税”されているものです。
「大規模な震災復興のためなら仕方ない」というメンタリティを利用して導入が容認されたもののはずなのですが、目的とはどうみても異なるところに使われているという話なのです。

番組による説明では、どうみても「通常の家庭ゴミ処理施設」が「老朽化によって建て替えが必要」であるため、建設をするという話であり、震災はどうみても関係があるとは見えてこない話なのです。
千葉県ともなる家屋への影響は非常に限定されたものであり、津波も三市については太平洋に面しているため影響が皆無では無いとは思われますが、その北の茨城県あたりで既に殆ど被害が聞かれませんのでこの千葉三市で巨額の税金が投入されるべき格段の被害があったとは考えにくいものです。

要するに「復興のため」ではないにも関わらず、その目的税として大規模なお金が拠出されているという話なのです。
これは本来は通常の地方交付税の中にあるべきものでしょう

番組の中では「平成33年3月までに施設が稼働しなければ使えない」という期限を説明するために出してきたようです。
「揉めてはやく建設しないと交付金がもらえない、だからさっさと決めた方が得策なのにね」という文脈のようでした。
ちなみになぜこんな期限のある話かと言えば、この税制度自体がそもそも震災復興支援目的ですから、時限的なものであり、この税制度自体の期限にあたるからです(要するに徴税できなくなるから交付もできなくなる)。

しかしこのような“目的外支出では無いのか”という視点については番組中でも触れられず、この120億の話も一画面のテロップであるとは言え、ほんの数秒で消えるものでした。
この番組は比較的”情報感度の高い番組”と思っていましたが、近年劣化が酷いなあと思ってきたところにこんな「酷いスルー」がおこなわれたのは大変残念です。

この復興特別税はかなり“だぶついている”らしく、かなりいい加減な支出に使われているということは聞いていましたが、その実例を詳しく見たのは初めてです。
なんでも九州地方の公共事業にも使われたという話も聞きますから相当酷いようです。
このような事に使われていると言うことは“影の公共投資”としか言い様がありません。

|

« 新潟・三条市の電車立ち往生問題 | トップページ | 安倍政権が唱える意味不明な「働き方改革」「生産性革命」 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47063/66305863

この記事へのトラックバック一覧です: 千葉三市のゴミ処理場建設に震災復興特別交付税?:

« 新潟・三条市の電車立ち往生問題 | トップページ | 安倍政権が唱える意味不明な「働き方改革」「生産性革命」 »