« Youtubeマシンを一台作ってみた | トップページ | 「美味しんぼ」に端を発した鼻血問題 »

2014/05/17

TPP「著作権」70年で調整

リンク: 「著作権」70年で調整 TPP、知財対立解消へ+(1/2ページ) - MSN産経ニュース

以前より懸念されていたが日本からみれば70年に「延長」される見込みが出てきた。
誠に残念である。
新薬云々がでているが、そもそも特許の関連と著作権の問題は全く異質であるということははっきりとこの場で言いたい。

特許等の医薬・工業関係では「申請後(登録後)」何十年という話である。

著作権は「著作者の死後」何十年という話である。

「起点」が大きく違い、それが本質的に大きな違い(意味)を持つ。

これらはぶっちゃけていえば「カネの問題」である。
誰が得をするのか、どんなメリットがあるのか、ということが本質である。

特許などはいわば「投資の回収」であり文化的云々より経済的、産業的関心となる。
時間が短くなれば単価を上げるという方策も取れる。
もともと特許は独占権を与えるというものだからつり上げは比較的簡単な話である。

今回のTPPでも途上国には新薬での減免という懐柔策を出したが、日本にはない。
70年化で損をする日本も減免されれば結構な額になるのは容易に予想できるのであるが、だからこそ米国から見れば大きな損失となるため、日本は「途上国のみ」という理由をつけて除外されている。
ぶっちゃけ著作権で20年増やした分を使って日本からぶんどれば、途上国の新薬の減免など十分に有り余る得をするという皮算用をしたとしても不思議ではない。
要はここでも日本が損をしたという図式である。

さて、著作権は本来は著者の生活の保護である。
簡単にパクられたらやってられない。生活すら危うい。それは分かる。
そうそうヒットはでるものではないから、なにかひとつヒットを飛ばしたら死ぬまでそれでもらっても別に異論は全くない。

しかし著作者の死後というのはどういう論理なのか。
それは残された遺族への保護だというのが一般的見解らしい。
著作者が死んだら残された家族に一銭も入らないというのはおかしいという論理だ。

私個人としてはそこから疑問がわく。
「入らないのなんか当り前じゃないか」と切り捨てたい感情がある。
普通の会社員が死んだら、もしかしたら退職金相当の見舞金がでるかもしれないが継続的なお金はその会社から来るはずもない。
そのために残された家族の生活を考えて、普通の人達は保険に入るという行動をとっているのだ。
それが50年だとすれば孫や曾孫すら届き得る年数だ。
さらに70年というともう一世代増えるぐらいの年数である。
それが世間から見て妥当な年数と言えるのか。

「そんなのどっちでも大差ないじゃないか」という方はその弊害について是非とも調べていただきたい。
なによりも本来の法的根拠(論拠)からどんどん外れて行っていることに私は危惧を感じ得ない。

「個人・小規模事業」を否定し「大企業・巨大産業」を保護する方向に向かってしまうのだ。
それは多様な創造性の否定、豊かさを否定することになる。
危うさゆえのおもしろさ、鋭さやワクワクするものというのはでかいところからは生まれにくい、なんて誰でも知っていることだろう。

もっとこわいのは著作権訴訟の「非親告化」という事柄だ。
これもTPPもしくはその先で論議にでる可能性が高い。
「親告」というのは当事者のみが訴えることができることをいう。
「非」だから非当事者も訴えることができるようになる。
著作権というのは類似性など微妙な問題が常にあり「パクリ」か「インスパイア」かの論争もたびたび起きる。
本来はその判定は当事者のみが感じられるものである、どれだけ問題視するかを決めることができる(黙認も可能)というのが根本にある。
非親告となるとその前提を否定するものなのである。

大分前に小学校のプールの底にミッキーマウスの絵を描いた学校があった。
それを「消せ」というかどうかはディズニーの一存であり、大人げないなどの非難があったが消すという結果になった。
じゃあ「ドラえもん」だとしたら「消せ」というか「そのままでもいい」とするかは藤子不二雄先生(小学館も絡むだろうが)が決めることである。
消せという言葉を拒絶したとして訴えることができるのは著作者だけなのである。

ところが非親告になると第三者が「○○小学校にドラえもんの絵が描いてある。これは著作権違反だから訴える」ということが可能になってしまう。(現状では「通報」に留まる)
もちろん非親告でメリットもあるが、デメリット(害)も大きい。

これも法的対応がきちんとできるでかいところを優位にして、小さい弱いところが殺されやすくなってしまう。

ここでも「日本はTPPで損を食う」というのが結論でしかない。
なんでもいいからTPPで得をするという話が欲しいものである。

|

« Youtubeマシンを一台作ってみた | トップページ | 「美味しんぼ」に端を発した鼻血問題 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47063/59658058

この記事へのトラックバック一覧です: TPP「著作権」70年で調整:

« Youtubeマシンを一台作ってみた | トップページ | 「美味しんぼ」に端を発した鼻血問題 »