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2014/02/11

ソニーのVAIO売却

リンク: 【笠原一輝のユビキタス情報局】ソニーがMicrosoftとIntelに突きつけたレッドカード - PC Watch.

VAIO売却はPC業界を見てきた多くの人にとってショックであろう。
私はメーカー製PCにはさほど興味もないし特にSONYのVAIOはあまり趣味に合わないという感覚がある。
それでもただのWindowsが動く機械ではなく、VAIOという商品を作るのだ、という気概に関しては最も意欲を持ち続けてきた会社であると思っている。(他社ならLavieとかDynabookというブランドがそれである)

そこが、いや、だからこそVAIO売却を決意したということなのかもしれない。
それを上記の記事では述べているのだと思う。

昔から「PCで最も高いパーツはWindows」というメーカーの愚痴は時折漏れている。
上級PCではCPUが最も高いのだが安いCPUは単体売りでさえ数千円程度のものがある。
またCPUはAMDという別の選択肢もあるためにIntel一人勝ちとは言い切れないので比較的値切りもしやすかったが、昨今ではまたIntelが一気に引き離したので実質的にIntel一人勝ちの様相を呈してきている。(まあそれ自体は自由競争の結果とも言えるのだが)

一方でOSであるWindowsはどうしようもない。
値段はというと一般売りでも「DSP版」というものがあり、それが相当し、Windows8で一万数千円といったあたりだ。
もちろん大手にはボリュームディスカウントはあるだろうが、数割引いてもである。
しかもその上で、Windowsの使い方のサポートはハードメーカーがやれ、ということになっている。
マイクロソフトがパッチを配ってなんか不具合を出したら、それをかぶるのはPCを売っているメーカーがかぶれ、ということである。

あと、この記事で書かれていないのだが、Windows使用には不条理なライセンス事項があることが知られている。
例えばソニーが持っている特許を、マイクロソフトが抵触して使用したとしても一切それに関して文句言うこと、要はライセンス料の請求やましてや使用の差し止めなどに一切応じないということになっているらしい。
最近のWindowsは映像や音声に関するものがたくさん盛り込まれている。
一方いうまでもなくソニーは映像や音楽の技術に関する特許を(世界規模で)多く保有している。
VAIOによる縛りでできなかった特許権の行使を考えているのでは、その収入というのも視野に入れているのでは、というようにも見える。
マイクロソフトにとっては、パートナーを失った以上に、新たな敵が現れた、ということなのかもしれない。

PCというなんでもできる、とされている機器はもうやめたということなのかもしれない。

例えば家電用のチャチなCPUでは実現不能な、汎用性の高いパワフルな映像機器を作りたい、というのがVAIOの1つの指標だったと思う。
いまはそれは自社のゲーム機であるPS4やPSVitaが担っている。
PS3でTorneやNasne等を出して“実験”を繰り返してきた。
これは当然PS4に引き継がれるわけだし、“持ち運び”に関してはVitaやケイタイが担う。

ネットワーク系に関しては従来通りケイタイやパッド、PSVitaなどが担っていき、PCの出番はない。
メールやSNSは言うに及ばず、ネットショッピングやバンキングなどもケイタイで十分だ。
大画面でというのならTV自体のスマート化が進むし、PS4が担っても良い。
とっくの前からキーボードが繋がるなどPCの代替化は十分に進んでいる。

そうなると本当にPCって何のために必要なのか、ということになってしまう。
私も含め、PCの活躍の場面が激減したというのは珍しい話しではない。
広い画面でキーボードを叩きまくる必要のある、こういうブログ等で比較的長文を書いたり、プログラミングをしたり、サーバーのメンテナンスをしたりといった時ぐらいである。

ビジネスマンは会社の仕事のためにOfficeがというかもしれないが、まあ、それだけだ。
(酷いことにご丁寧にそこもマイクロソフトSurfaceRTがぶっ潰してくれている。)
そこは業界の棲み分けで言えば(元IBM)のLenovoや東芝Dynabookの得意とする分野であって、VAIOはそのあたりのターゲットはあまり狙っていないのだ。
(まあ、かっこつけたビジネスマンが薄型VAIOという感じぐらいであり、個人的にはソニー系列某社の営業が「いや、実利考えたらこれですよ」とThinkpadをもっていた印象も強い)

例えば10年前とかならいかに事業見直しでもVAIO売却までは行かないだろう。
それだけ様々な環境が変わっていき、IT業界も変遷し、SONY自身も脱PC、脱マイクロソフトでやっていくための駒が揃ったということなのかもしれない。

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