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2012/09/22

BSでの原発関連番組をみて

古川大臣が出ていて元大蔵官僚らしいが実に官僚答弁に終始していて中身が殆どなかったのが残念。
もちろん聞き手のキャスターの突っ込みも多分に漏れず甘すぎ。
それでも大臣(政府)色々な思惑が透けてみえていたので見ていてムダでは無かったとは思う。
思ったことをかいつまんで書いてみる。

・原発ゼロにすると電気代が2倍に上がる?
街のインタビューの中でそういう声をとりあげていた。
ある試算(状況)ではゼロにしなくても1.7倍だったか1.6倍だったか程度にはあがり、ゼロにすれば2倍か2.1倍程度になるということであり、なぜか前者のことは殆ど報じないという報道によるミスリードが大多数であったため勘違いしている人が非常に多い。
番組中でもこの声を取り上げながら“訂正”しないでスルーしたというのは更にミスリードを拡げるつもりなのかとムッとした。

・ゼロ宣言は選挙対策?

ゼロ宣言は閣議決定であり、具体的なものは何もない。
政権が続けば当然継続するが、政権が変われば拘束されるものではないと。
全体の方針は原発ゼロであるが具体的な各議論についてはこれからだと。
とりあえず各論については今までの経過があるので現状維持であると。
いわゆる“総論賛成各論反対”みたいなものである。
各論はいわゆる“原発マネー”に絡むものだろう。
例えば原発建設が停止してしまえば莫大な補助金がカットされそこの自治体が立ちゆかなくなる。そういった原発の闇の部分が阻害となっているということ。
30年代というだけでも問題先送りなのに、さらに50年代という声も聞こえたりととりあえずは「自分が現役の(生きている)間は問題先送りして欲しい」ということなのだろう。
現状で原発維持とか言えば選挙で壊滅は目に見えているからゼロ宣言で世間迎合しているだけとしか見えない。

本気ならば、立法をして提出、採決をしてしまうという手があるはずだ。
立法すれば法的拘束力が生じるし、次の政権になっても原則的に継続する拘束力が生じる。
次の政権でそれを否定するならば再度それを否定する立法して採決しないといけないからだ。
それはとても難易度が高いことである。
仮に提出したとして否定した党にはかなりの世論のブーイングは必須である。
選挙が近い昨今、その勇気があるところは無いと見える。
つまり、法制化の雰囲気さえないということは、ここでも本気では無い、ということが見え隠れしている。

・具体的なものは先送り

番組中の街頭インタビューにもあったが「具体的なものはなにもみえていない」というのに全くその通りであると思う。
「ゼロにします、ただ最長で27年ぐらい先です。まだ何もきまっていません」では全く評価に値しない。
とりあえずわかるのは「即刻ゼロにします」ではないということ。
つまり原子炉は順次再稼働していくということである。

・原発はトイレの無いマンション

以前からこの言葉には違和感を持っていたのだが、現状は「回収車の来ない溜め込み式住宅」が近い。
現在の住宅は下水が多いが、数十年前は自宅毎で溜め込んで回収車が持って行って処理されていたところが珍しくなかったように思う。
トイレはあるのだが自宅で溜め込むばかりで誰も回収してくれない。
当然いつかは溜め込みきれなくなる。
比喩で無く言えば、現在は原発燃料廃棄物は原子炉の中に溜め込んでいるわけだ。
福島原発でも例外では無く溜め込んでおり、炉の爆発の折、一緒に廃棄物も爆発に巻き込まれ散乱したことで必要以上に周辺被害(放射能汚染)を悪化させたのではという懸念が当然考えられるのだが、それを指摘して関係者に確認を取ったものを見たことは無い。

これについても言い方を変えれば「前から問題となっていて今更の問題ではない。だからそれがどうこうで原発政策の実態を変える気は無い」という発言であった。
これを回りくどくオブラートに包んで言う言い方は実に見事であったが、私の中で整理すると要するにこういう姿勢である。

・グリーン政策なるものの胡散臭さ

大臣は「みんなで真っ暗の中で生活するわけではなく」とうっかり言っていたがこれは大否定されるものである。
私もひどい拒否感を感じたが、この問題に意識を持っている人には呆れる発言である。
原発をいますぐゼロにしても夜中に電気が消えるわけでは絶対に無い。
そもそも今は実際にゼロになっている。
発電所の稼働云々で言うのは「最大消費電力」である。
それは真夏の昼間にピークを迎えるのだがそれは「エアコン」の稼働であろう。
つまり一般家庭においては昼間のエアコンの稼働をやめましょう(抑えましょう)ということになる。
ちなみに夜間は電力量がおちるので熱帯夜にエアコンをやめてもあまり意義は無い。

またLED照明もあまり意味が無い。
昼間に電熱灯をつけているようなところは別だが。
LEDは確かに省エネだが蛍光灯と比較すれば数割程度である。(ただ調光の自由度が高いので実使用では半減ぐらいはいけるかもしれない)
月々の電気料の支払いを減らしたいのなら先行投資として良いが、原発ゼロとかクリーンとかいうのからいえば筋違いであるといえる。
こういうのを原発ゼロ→エネルギー政策→公共投資(事業)として連鎖させ、て隠れ公共事業として金をばらまこうという官僚の思惑は省庁の予算提示のなかで既に散見されており、うっかりすると見逃してしまう。

・最後に

さて、別に私は民主党批判をしているわけでは無い。
この事態を招いたのは他ならぬ自民党であるし、他の政党も変えられる力は無いし、大阪維新の会でさえも橋本氏は最後には大飯原発再開容認をしている。
だからといって投票で棄権をすれば組織票を持っている(つまり大企業をはじめ利権者が支持する)党が議席を伸ばしてしまうから最悪の事態を招く。

私は実は散々原発批判をしているが再稼働は好きにすれば良いという考えを持っている。ただし「今後事故が起きても税金投入は一切しない(天災だろうが人災だろうが関係ない)」「破綻するのも許さない、保険や自己資産等で賄うような体制を作る」のが条件である。
もう一つ言えば稼働中の特別交付金は取りやめ、相当分を電力会社が払うこととする、まではやって欲しい。
そうすればぶっちゃけ「国民への説明」なんか必要ない。すべきは保険会社への説明であり、地元への説明だけでよいだろう。
今の安全対策で事故を起こしてもきちんと補償をできれば再稼働すれば良い。
安全対策を行えばそれだけコストがかかるが事故の規模は縮小するし事故自体の確率も減る。つまりどこかにトレードオフが生じる。
もしそれを取り合ってくれる保険会社がいなければ原発運営自体が経済的(事業的)にダメなのだ。

どこまで補償をすべきかのガイドラインは国家なり規制庁が決めれば良い。
それを国民に提示して納得いくかは国家がやることだろう。
補償の問題では無いという人もいるだろうが、極端な話、例えばその土地から追い出されたとしても補償として一家あたり十億円支払われるといわれたらどうだろうか。
折れないひとの方が珍しいと思う。

新規建設についても今後は特別交付金はしないから電力会社が払え、とすれば良い。
払えないのなら地元の説得は電力会社がやれば良い。
それでも電力会社がやりたいのならやれば良いし断念したいのならそうすればよい。
2039年での停止を約束させ、経済性で決めれば良い。
極端な話、99%できているのならもはや完成させた方が元を取れるだろう。
もちろん稼働にあたっては補償問題はクリアしていなければならないが。

つまり国が将来ゼロにする、というのは推進はしない、なのだからこれから国が原発事業の推進に関与するのはそれ自体が間違いなのだ。
最低な現状でも「閣議決定に反する行為」なのだ。
これから再生エネルギーを推進する、のならば国が再生エネルギーに関与するのが当然だ。
それは口だけでは無く、税金の投入、すなわち予算の計上がその証である。
立地に関しても国が関与して税金を投入したり説明をしにいったり法整備をする。
要するに原発関連への税金投入や国の推進行動はことごとく絞り、再生エネルギー関連にそれを割り振るのが当然といえる。
原発再開に関して大臣やましてや総理が地元説明に行くなどまったくおかしな話だ。

要するに、原発ゼロが口先だけで大嘘なのか、本気なのかはこれから出てくる予算案のなかで明らかになっていくといえるわけだ。
このことだけでも来年度予算案は非常に注目すべきものになろう。

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2012/09/20

iPhone版「おしえてリモコン」を使ってみた

以前からおしえてリモコンなるものがAndroidで出ていたが、このたびiPhone(iPod touchでも使える)版が出たので使ってみた。

ちなみにすごく間が悪いことにこのたびiOS6がリリースされているわけで、実はこのアプリは6には未対応だそうでiOS6にアップデートするとこのアプリが使えなくなってしまうという罠が生じてしまっている。

とりあえず使ってみる。
起動すると下のような画面が出る。

Img_0037

多分、ゲージがツイート数で多いのが注目をされているチャンネルということになるんだろう。
リアルタイムでゲージが動いているのを眺めるのも良いかもしれない。

さてチャンネル番号をタップすればチャンネルが切り替わったり、上の方の+-で音量が変わりそうだがこのままでは変わらず設定が必要である。

なお、この機能はどんなアクオスでもできるわけでは無く、ネットワーク経由のコントロール機能搭載のものが必要となる。
対応機種はこの辺に書いてあるので参照して欲しい。
ぶっちゃけていえばここ数年以内の比較的上位機種のみである。

また、当たり前だがアクオスとiPhone/iPod touchは同じネットワーク(LAN)上に接続している必要がある。

さて、まずはオプションから設定だろうと思うが急いではいけない。
その前にテレビ側の設定が必要である。
[設定]-[視聴準備]-[通信(インターネット)設定]-[AQUOSリモート設定]の中の設定であり、リモート機能を有効にするとともに後述するIDとパスワードを設定しておく。

さて、オプションをタップすれば

Img_0039

この中の「TVリモコン設定」をタップすれば

Img_0041

検索しに行って

Img_0042

ネットワーク上のアクオスを表示する。
そうしたら対象の機種をタップすれば

Img_0043

IDとパスワードを設定する画面になるのでアクオスで既に設定したものをここにいれる。
設定はこれで終了である。

「盛り上がり」画面に戻ってチャンネルボタンをタップするとチャンネルが切り替わるようになる。

すげーというようなものではないけれども、入れておいてもいいかな的なアプリかもしれない。

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2012/09/12

原子力規制委

リンク: 原子力規制委、19日発足 田中委員長ら5人任命を閣議決定 - SankeiBiz(サンケイビズ).

ということで5人とはどういう人達なのかだが

委員長候補の田中俊一・前原子力委員会委員長代理

福島事故での“主犯”ともいえる原子力委員会からの任命となる。

田中氏のほか、委員に中村佳代子・日本アイソトープ協会主査、更田豊志・日本原子力研究開発機構副部門長、島崎邦彦・地震予知連絡会会長、大島賢三・元国連大使を任命する。

日本アイソトープ協会とはいかなる組織なのか。
ホームページを見る限りでは医療目的の原子力利用、つまり放射線治療などに関する組織のようだ。
まあ、放射線の人体への影響などについて見識は高いと思われるが、これはあまり意味が無いと考えられる。
なぜなら政府見解として1mSVを目処として居住に対して問題のありなしを論じているわけで(実はそこには一切の科学的根拠がないわけだが)、アイソトープ協会が口を挟む余地があるとは思えないからだ。
仮に政府見解を曲げて基準を変えるとしてもそれもあまり意味が無い。
既に日本社会には“放射線アレルギー”のようなものが蔓延してしまっており、仮に高い方に基準を変えようものならその科学的根拠の有無に関わらず大バッシングが起きるのは明白であろう。(さらに言えばそれの是非を論じても意味が無い)

日本原子力研究開発機構。
これはいうまでもなく原子力ムラの筆頭であろう。
別に原子力ムラの人間がいてもそれ自体を否定するつもりはないので置いておく。

地震予知連絡会。
地震予知に関する見識が高いのであろう。
ただ問題なのはこの連絡会自体も前回の福島事故の地震の規模の予知に失敗している。
それが故意(わざと過小評価をした)なのか予見力不足なのかは不明だが、前者であれば大問題であるし、後者でも問題である。
予知は確かに重要であるが、それより一定の地震が起きるとして、その施設の建設場所(これは活断層の有無も含まれる話である)や施設の耐震性、フェイルセーフのシステムなどが重要になってくるのではなかろうか。
ぶっちゃけていえば地震なんかどこでも起きるし予想を超える天災が起きても責任を取れる人間なんかいない。
地質学者や建設土木関連、災害時のライフシステム維持を評価できるエキスパートがむしろ重要ではなかろうか。

元国連大使。
この紹介はどうもよくわからないのだが、WikiPediaで調べると独立行政法人国際協力機構(JICA)顧問らしい。
それでも氏が登用された理由がよくわからないわけだが、どうやらある意味個人的な生い立ちや活動が関連しているようだ。
母を広島原爆で亡くし、自身も被爆者。チェルノブ事故の支援活動に関わっているとのこと。
そうするといわゆる“ガス抜き”で登用されたのか?と勘ぐりをしてしまう。
福島事故の収拾活動であればチェルノブに関する経験が役立つとはいえるが、この話は今後の原子力発電の未来や運営に関する見識を持っていなければならない。
現状では原子力0%を目指すとしてもあと20年以上は原子力発電を続けるということになっている。
規制委員会の仕事は現状の発電所の安全性の評価がメインとなるわけだが、そこに強く意見を持てるのだろうか。
強い意見とは感情的ではなく、科学的・技術的観点からの評価である。

5人のうち、委員長を含め三名が原子力ムラであるのは明白で、地震予知会もグレーである。一名はこの委員会においては発言力が弱いとしか思えない人物。
この人選を良く評価しろとっても無理がありすぎる。

最後に。
最大の問題はいきなり“特例措置”を発動して今回の人事を強行して推進していることだ。
「汚い」「どこまで姑息なんだ」としか思えない。
日本の原子力政策で最大の問題は決定プロセスの不透明さと真っ正面から取り組まずに合法的に逃げ手ばかり打ってきたことではないのか。
それが国民の原子力アレルギーを招き、多大なリスクを覚悟しての「0%支持」という国民の意見ではないのだろうか。

原子力発電自体の是非(安全性)よりも、話は既に原子力行政・運営体制の問題であると多くの国民も感じているのだと思う。
原子力が良い悪いではなく、原子力のやり方に大問題があるのだ。
まずは発電自体の是非に話を戻すのが重要であろう。それが信頼の回復といわれていることではないのか。
その第一歩がこの原子力規制員会制度であるはずなのに、このようなやり方では強い落胆を禁じ得ない。

0%への期限が2030年代、つまり2039年というあと27年も後の話としていること、今回のなし崩し的なやり方、原子力への予算配分(税金の投入)を変えようとしていないこと、それと比較して新エネルギー政策への投資が相変わらず低いこと。
いずれも原発0、脱原発と口先だけではいいながら、実態は単に現状維持、改革の先送りを目論んでいるとしか思えない。

原発0への舵取りに決めたというような曖昧な言葉に騙されてはいけない。
どのようにやるのか、行程はどうなるのか、それが妥当なのか、マイルストーンはどうするのか。
それらが明確に出るまでは全く油断してはならないと改めて感じた今回の人事である。

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