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2010/10/29

著作権保護期間の件

先の記事の同テレビで、米国の映画プロデューサーと政治家の蜜月ぶりが紹介されていた。
特定プロデューサーがとりださされていたが彼に限ったことではないだろう。
米国での著作権保護期間の異常な長さとこのことは決して無関係ではないだろう。

何度か書いているが問題なのは「著作権者の死後○○年」であることだと思っている。
他の人間が行いうる創造的な作業に対してなぜか著作権だけが異常に過保護なのだ。
特許や商標などでは登録後(権利の施行には登録が必要だ)からの年数が切られている。
しかも定期的にその権利の維持のためには金を継続して払う必要がある。
そして特許では強制的に一定年数後には権利が消失し公のものとなる。

一方で著作権では権利者の死後から年数が数えられる。
例えばA氏が25歳でヒット作品Bを飛ばしたが5年後にはその作品はお蔵入り、単行本も絶版となったとしよう。
その後は古い作品の復刻もなく生涯を80歳で終えた。
まあ、そんなに珍しい話ではないのではないか。
さて作品Bの著作権が切れるのはいつか。仮に彼の死後70年としよう。
作品Bが絶版になってから彼が死ぬまでが80-25-5=50年。
そこから70年だから50+70=120年。
なんと絶版になってから120年も著作権が存在しつづけるのだ。
世代で言えば5世代ぐらいの差があろうか。

こういうものは「知らなかった」では済まされないというが、世の中の流通から消失してからこれだけの年月が経過していれば知らないほうが普通ではないのだろうか。

この件ではディズニーがよく出てくるが、例えばミッキーマウスの著作権で言えば、例えばリニューアルされるごとに新たに著作権の発生を認めればよいだけでないのだろうか。
実際にそれだけの改善が世代ごとに認めることができるレベルだ。

そしてこれはキャラクターの寿命としては世界に稀に見るほどに非常に長い。
世界的なゲームキャラクターとしてはマリオが有名だがこれでも今年25年だという。

なぜ“死後”でこんな途方もない年数が必要なのか。
残された遺族云々なら仮にその時赤子だった子供が成人するまで20年、長くとも30年もあれば十分だろう。
その根本的なところが歪められ、年数が個人的な政治的つながりによって左右され、ただ長期化されているとすれば憂慮されるべきことではないだろうか。

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地球温暖化対策の件

今さっき、テレビでもインチキという言葉もあってやっぱりという感じ。
まあ、とりあえずその中で出たのでひとつだけ数字だけ挙げておくと
地球上で日本で出される二酸化炭素排出量は4%だという。

日本では25%の削減を目標とする、というからあたかも地球上で25%削減されるかのような錯覚をする人が出てくるがとんでもない勘違い。
日本が25%削減したとしても地球全体からみればたった1%の計算になる。

25%というのはとんでもない苦しい数字で世界中でこんな途方も無い高い目標を掲げているのは日本だけである。
さらにいえば25%は実際に削減できないとみられ、排出権取引なるものでとんでもない額(兆単位のお金を外国に支払って)数字で達成したとみなすだけのことである。
つまり、地球上で見れば1%すら削減できないのである。

とんだ茶番劇。

そんな無意味なことを約束してこれから何兆、何十兆円が海外に流出するのか。、
税金から1兆円払うというのは国民一人でみれば一万円以上に相当する。

こんなあほらしいことはさっさとやめるべきだ。
バブルで濡れ手に粟だったころならともかく、就職氷河期といわれ、円高で企業が軒並み苦しく、人材・企業の海外流出で先行きが見えないこの日本でやることじゃない。

そもそも、こんなあほらしいことに取り組んでいるのは日本とEU諸国だけだそうだ。
カナダはもう放り投げたとのこと。

一方で“発展途上国”中国は地球上で20%を占める。
ここがわずか5%排出量を増やしてしまうと地球上全体で見た場合でも1%の排出量に相当する。
発展途上国という認識ならこの程度の増加は当然というか少ないぐらいだろう。
つまり日本が途方も無い努力をして減らした地球上での1%が簡単に相殺されてしまうのだ。
そしてこんな中国に日本は結果として何兆という金を払っていくのだ。
これを馬鹿馬鹿しいといわずしてなんというのか。

事業仕分けでちまちまやっていくのも重要なことだが、こんな巨大な無駄はさっさとやめる方向でなんらかの処方を早急に打っていくべきだろう。

もうこんなくだらないスキームを放り出したって誰も咎めないだろう。
というか、咎める資格を持った国なんかない。
金をもらえなくなる国が文句を言うかもしれないがその程度のことだ。

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2010/10/24

クリプトンKS-1HQMを買ってみた

PC用のスピーカーを探していてふと目に留まった記事がこれである。
とりあえずローエンドオーディオのも含め5万程度で考えていた。
5万弱なのでちょうど意向にも合う。
しかもUSBDAC付きなのでその点もありがたい。
リンク: 気になるアクティブスピーカーを聴く【クリプトン:KS-1HQM】 -AV Watch.

購入してみようと通販サイトに行くとどこにもない。
どうもクリプトンオンラインストア限定販売のようである。
そして私が見たときは在庫切れ状態。
過去の告知をみてみると実質的に予約販売のみ、一ヶ月に一度の応募のようだ。ネットであちこち見ているとどうやら一回に数十台程度らしい。

リンク先の記事を見ている限りは期待は出来そうだ。
とりあえず予約受付時期周辺で毎日のようにチェックしていたところなんとか予約を入れることが出来た。
数日経ったときみたら既に売り切れていたような記憶がある。
本当に数が少ないのか、人気商品なのか。
これがもう一ヶ月前ほどのはなし。
告知されている予定では9月中旬に予約開始して出荷は10月中旬。
発送しましたメールが来たのが10月20日で宅配便着が21日。
このハイスピード時代になんとものんびりした話である。

さて諸般の事情により放置状態でようやく接続してみる。
下のインシュレーター部分はずっしりと重い。
そこに碁石のようなものを挟み、3点で浮かせる形でスピーカー本体が上に置かれる形だ。
スピーカー本体は思ったよりも軽い印象。
周りの板もかなり薄くちゃちに見える。
これはスピーカーを中に浮かせてエンクロージャー含め全体で鳴らす方針なのだろうと推察される。
後部を見ると空気抜きの穴がある。

アンプつきスピーカータイプで右側にACアダプタで電源供給をする。
右と左は一本の専用線で繋ぐ。
あとは音声の入力(USB/光デジタル/アナログの3入力がある)に、最初はあえてアナログ入力で iPod touchを繋いでみる。
ちなみにアナログの3.5Φのピンプラグは同梱されている。

リモコンは薄型でCR2032のボタン電池タイプ。
電源ON/OFFと入力切替、音量の上下。
私はあんましこのスタイルは好きではないのだが。。本体操作のほうが好きだ。

さて鳴らしてみる。

思ったよりも音が出る。
私はハープやピアノ曲をかけてみるのが定番なのだが十分に綺麗に出ている。
アンプ込み5万円と考えれば十分な及第点。
流石にちょっと足りないなという感はあるがそれは値段の分を超えた要求だろう。
それならばとYMOのUCに行く。流石にちょっと厳しいか。
続いてボーカルをいくつか聴くがいい感じだ。
JAZZ系やオーケストラでもよく鳴っている。

とりあえずはiPodとアナログ接続という低いレベルでの環境なので細かいところは追わない。

少なくとも同価格帯のミニコンポよりはよく鳴っているのは間違いない。
PC用スピーカーとしながらも音楽用としてのエントリーレベルは余裕を持ってクリアしているといえる。

音量を小さくしてもしょぼくなることもなく、大きくしても割れたり歪んだりも少ない。
よく出来ている。

例えばテレビのスピーカーとしても良いレベルだろう。
最近のテレビの音は本当に悪い。
薄型とコストダウンのあおりなのか、または外部出力からサラウンドで使ってもらうつもりなのか、なんにせよチープすぎる。
しかし幸いにしてデジタル出力が付いているものが多いからそこからこれに繋げばかなり視聴環境の改善されるという考えも出来る。

また、コンポを買おうとは思っても最早MDは不要、ラジオも聴かないなんて人で、実際に使うのはCD程度であとはPCと繋ぐ、といった人にも良いだろう。
コンポではなくこのスピーカーを買い、CDはそこそこの安い単品(DVDやBD兼用でも良いだろう)でもデジタルで繋ぎ、PCはUSBで繋ぐ。
もしくは全部PCでこなしているのかもしれない。
そういう環境でなら十分すぎる活躍をしてくれるだろう。

問題があるとすれば気軽に買えない、というところだろうか。
試聴できるところもないし、お店でふらっと買うわけにも行かない。
なにやら怪しげなサイト(と感じても仕方ないと思う)からのオンラインショッピングのみ、支払いもクレジットか着払いか。
そもそもクリプトンなんて聞いた事も無い会社で不安という人もいるだろう。
私自身も聞いたことはある程度で詳しくは知らないし、この社の製品を店で試聴したことは少なくとも無い。
5万というとオーディオでは安い部類だが、一般・PCスピーカーとしては十分に高い部類。
私にとってはこの価格は高いという印象はないし、ある程度ダメ元で買ったところはある。
上のリンク先記事からしてもそこそこの質は期待できそうだし、ダメならきちんとオーディオとして組むことを検討しようと思っていた。

私は、これは“当たり”と思っている。
他に5万円でこの音を出せるものを探すのはかなり難しいと私は思う。

少なくとも今までPCと繋いで使っていたBOSEのCompanion3との入れ替えは確定的だ。
Companion5やComputer MusicMonitorへの買い替えも考えていたのだが店で試聴した限りでは今ひとつ踏み切る気にはなれなかった。
なにか今一歩足りない感じと、私自身がBOSEの音作りがあまり好きではないというところも大きいのだと思う。

オーディオ関係は薦めるのが非常に難しいのでこの程度に留めておく。
とりあえず使い始めてから数時間程度。
また何か気づいたことがあれば書いてみたいと思う。

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2010/10/17

BS104でセリーグクライマックスシリーズ放映

カテゴリーはスポーツにしたがどっちかといえば放送の問題かもしれないが。

最初は電子番組表の番組検索のスポーツから探したが見つからない。
セリーグCS第一戦がまさか放送されていないわけが無いと思いさらに探す。
分からないのでインターネットで調べるとBSの104で放送されるという。

私はこれの存在を知っていたから特に問題は無かったがこういう形の放送というのはちょっといただけないと思う。
人によっては選局することさえできないからだ。
実際に今朝のテレビで徳光さんがみれなかったことを言っていた。

このチャンネルは数字ボタンを押しても切り替えることは出来ない。
選局ボタンを押しても102、103ときて次が141となってしまう。
電子番組表をみてもそこから選局する手段は無い。

民放では例えば番組表でマルチ表示を使って141/142/143という形で表示できる局が多い。
通常はいずれも同じ放送を流しているように見えるがもし違う番組を流す時があったとしても必要な局を選べばよい。
しかしNHKhでは臨時で局を増やす形なので番組表の上ではひとつしかない。

ではどうするかといえばシャープのテレビならば3桁入力であり、東芝のデジタルチューナーD-TR1の場合はクイックメニューからその他にいってからチャンネル番号入力、これで数字ボタンで104といれる。

これはデジタル放送のマルチチャンネル機能という仕掛けを使っているのだが便利なところもある。
同じNHKh(103)のメジャーリーグ放送でよくやっているのだが延長戦などで時間枠で放送しきれなくなったときに臨時にチャンネルを設定してそっちで中継を続けてメインのほうで予定通りの放送をするということができる。
この場合はイベントリレーという方式を使って104に誘導することができる。
その時間になると「切り替えますか?」と出てきて「はい」を選択すれば切り替わるのだ。
もしくはその時間以降ならチャンネルに切り替えると「切り替えますか?」と出てくるらしい。
しかし今回の場合D-TR1では切り替える誘導はなかった。

ちなみに今回はメイン放送ではゴルフの中継で、予定で2時からは104で野球中継をするということを予め決めているというやり方で非常に珍しいケースだと思う。

このやり方には難点がある。
まず画質が悪い。HDでない、ではなくてSDよりも悪く見える。
上記のように選局方法がやや特殊でひとによってはみることがかなわない人も出てくる。
あとはこれは放送局からすれば知ったことじゃないのかもしれないが、予約録画できない場合がある。
選局が通常に出来ないため、予約録画ができないのだ。
実際に私の持っているソニーのDVDレコーダーや東芝のD-TR1では予約録画設定が不能だった。
ネットで検索したところレコーダーによってはイベントリレー予約という指定をすれば出来る様子だが、今回のケースの場合は不明だ。
すくなくとも今回のケースの場合イベントリレーを発生させたか私には確認できなかったからだ。

徳光さんが言っていたように昔から阪神巨人戦はドル箱番組でこんな扱いをするのはおかしいという論も分かるし、一方でその枠が阪神と巨人が入るかどうかなどは番組編成時にはまだわからないのだからどう扱ってよいかはわからないというのは放送局の論理としてもあるだろう。
なら日本テレビがやればといわれても巨人の主催試合ではないからそうもいかないだろう。(ましてや今回は甲子園での試合だ)

それにしても他のチャンネルでは通販やら韓国ドラマやらの穴埋めコンテンツを放送している一方で、プロ野球中継、仮にもセリーグの試合がこんな扱いをされていることに、プロ野球ファンとしては悲しみを禁じえない。
今日は普通にBS103で放送されるようだが。

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2010/10/16

日経新聞記事「ニンテンドー3DS」注目ソフトの完成度

リンク: 「ニンテンドー3DS」注目ソフトの完成度  :日本経済新聞.

仮にも日経なのだからきちんとした記事を書いて欲しいものだが、実に残念だ。

・解像度と映像の滑らかさ・画質は直結しない。
まず重要なのはフレームレート。30fps(1秒間に30枚)が確保されていれば別だが、ゲームでは意外とこれが維持し切れていない。
特にHDのゲーム機ではよく見られるのだがせっかく高解像度なのにこま落ちするために興ざめしてしまう。
そのためなのかゲーム画面ではなく予め用意していた映像を流すような作品が多く閉口してしまう。
もちろんこれが確保されれば解像度の問題となるがそこまでいききれていないというのが現状である。
ゲーム・動画なのだから止め絵で綺麗でもしょうがないのに。
他機種との比較でもPSPとは大差ないしiPhoneとは差が大きいがこれは文字情報等の情報量を多くするために必要なためにこのような液晶を持つという理由でゲームに使われているのかは疑問。
そもそもこの解像度でゲームを作ったらiPhone4以前のでは動かない。
市場規模からしてそんなものが作られるのは何年か後になろう。
この大きさの液晶でこれ以上解像度を高くしてもゲーム機では意味が無い。
文字を細かく表示しても虫眼鏡(人によっては老眼鏡)をかけなければ見えないようではかえってマイナスだろう。
若い人が使うデジタルガジェットならそれでもよかろうがこれは幅広い年齢層をターゲットにしたゲーム機なのだから意味の無い高解像度は高くなるだけでマイナスだ。

・奥行きと飛び出し
映画では奥行き表現の方向に振るのが普通になってきた。
目の疲れも当然あるだろうし精神的にも疲れる。

・リアルな表現が苦手
リッジレーサーを例に挙げてこれを言われるのは実に心外だろう。
今回の発表された作品の中で最も出来が悪いのがリッジレーサーに見える。
それと並ぶのがスクエアエニックスのタイトル。
私はこの会場にはいけなかったが、動画だけ見ても明らかに最悪の出来といえる。
口の悪い人はPS1並と評したが私からしてみればPS1のリッジ1以下だ。
というかリッジレーサーといわれなければ私はこれをリッジレーサーとは分からないだろう。
別にナムコ(いや今はバンダイナムコか)が嫌いなわけではない。
むしろナムコは大好きなメーカーだったし、PS1で出会ったリッジレーサーは面白いゲームでリバースステージまでもやりこんだ。
しかしそれ以降は何作も出ているが全く面白いと思えず結局自分では1以外は買っていない。
というか、どんどん迷走していっているとしか見えていなかった。
そしてPS3でのローンチとして7が出たが正直非常に落胆した。
PS3では他のローンチも酷い作品ばかりだったのでこれはナムコのせいばかりともいえないとは思っていたが。
さらに残念なのが同じ任天堂のWiiでローンチで出した縁日の達人。
これはユーザーを馬鹿にしているのか、むしろ出さないほうがマシといえるレベルのひどいものだった。
このリッジレーサーを見て最初に連想したのはこの縁日の達人。
ナムコの技術力や先進性はここまで地に落ちたのか、と落胆せずにはいられない。

他の作品もナムコやスクエアの作品と大差なければ(PS3の時と同じように)3DSは期待はずれと言えるのだろうが、コナミのメタルギアソリッドやカプコンのストリートファイター、そして任天堂自身のパルテナの出来をみると、それはゲーム機のせいではなくゲームメーカーの実力の差としかいえなくなる。
記事のタイトルも「注目ソフトの完成度」といいながら3DSの機能に疑問を提示するのはおかしい。
単純にソフトの完成度が低い、技術力差が出たと解釈するのが妥当であろう。

あと、そもそもリッジレーサーはリアリティを追求したゲームではない。
マリオカートみたいな方向ではないが、ゲーム性が第一義のゲームであることでは同じだ。
マリオはどちらかというとアイテムや後方ブーストやらでのゲーム性だが、リッジは精密機械的にコンマ何秒を削っていくゲームだ。
任天堂で言えば初代のF-ZEROと同じ。
もしかして近年のリッジはリアル志向なのかもしれないがもしそうであれば初心を忘れたということになる。

最後にSEGAはなんでモンキーボールなのだろうか。
SEGAといえばソニック。
DSでソニックカラーズを出すのと発表として重なるからという理由ではあるまい。
ローンチで本気を出すならソニックを押し出すべきだ。
モンキーボールは近年のソニックとゲームデザイン的に似通っている。
それ故に理解しがたいものがある。
既にマリオ&ソニックやスマッシュブラザーズ等でソニックは任天堂ゲームでもヒット作となっている。
任天堂相手だからソニックは出さない、などという狭い了見は無いはずだ。

このあたりもコナミの代表作であるメタルギア(PS3ではFF13に次ぐ販売数を挙げた)やプロスピ、カプコンの代表作(というか機軸)であるストリートファイターを持ってきたのと取り組み姿勢に歴然の差がある。

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2010/10/06

東芝、裸眼3DTV「グラスレス3Dレグザ」を12月発売 -AV Watch

リンク: 東芝、裸眼3DTV「グラスレス3Dレグザ」を12月発売 -AV Watch.

恐らく今回のCEATECの一番の目玉は東芝の“グラスレス3Dレグザ”であろう。
メガネ無しの3DTVで比較的大型のものということで注目される。

10インチ以下であれば既に3D液晶は商品化されており、携帯電話やデジタルカメラ、ゲーム機の任天堂の3DSでも採用、来年の春前には発売される。
今回の東芝ではどのようにメガネ無しを実現したかが注目されるわけだ。

サイズは20型と12型。
20型としても昨今の一般の液晶テレビとしては一番小さい部類になるだろう。
12型ではPCのモニターでも数少ないレベルではないだろうか。
価格としては24万と12万という。いうまでもなくかなり高い。
20型クラスだと2,3万円程度が相場と思われる。

値段で比較すれば、実売での話だが26万程度出せばメガネ有りのタイプの3Dテレビなら40型が買えてしまう。

もちろんこれは単純にテレビとしてみた話であって搭載されている技術やスペックからみると価格はそれに見合ったものではある。
大型でメガネなしの立体視、というのはどのようなマジックだろう、というレベルの話。

実現している技術は9視差映像表示というもの。
簡単に言えば、ひとつの映像画素について、それを9つに分割し、異なった映像を作り出す。
それらが目に届くと立体に見える、というもの。
なぜそれでメガネ無しで立体に見えるか、というのは私も未だいまひとつ納得が出来ていない。
その辺はリンクの記事の周辺をみてもらいたいと思う。


技術的には2つのキーがある。

一つ目は映像表示部として9つに分割しているということ。
実解像度は20型で1280×720相当でいわゆるハイビジョン画質で100万画素に満たない。
しかしパネルが持っているポテンシャルは900万画素近い。
つまり9倍もの情報量を表示できるパネルを作って1画素に対し9画素の点を使って表現をする。

二つ目はその9つの映像を作り出すこと。
いわゆる2D映像から3Dに擬似的に作り出す、というレベルではない。
元から3Dの映像信号においては左右の目に対する映像が入っている。
ここからメガネ無しで立体的に見えるように9つ分の映像を作り出すのである。
小型テレビであれば左右の2画素分にたいして各々を表示させれば良い。
また、メガネ方式では片方の目に対して各々の映像を見せるように切り替える。
しかし、大型のメガネなしでは9画素分もの映像を作り出す必要がある。
これを行うというのかかなり大変だろうということは容易に推測が出来る。

ここにCELLの技術が使われているという。
PS3のようなゲーム機ではいまひとつ発揮できなかったポテンシャルがこのような場所で発揮されている。
東芝がCELLの工場を買い取ったという話を聞いたときには疑問を禁じえなかったがきちんと使われている。
おそらく今回の様な開発にはどうしてもカットアンドトライが必要でかつ単純なソフト処理では不可能な高速な映像処理が必要となっただろう。
CELLが存在していなければFPGA等でこなすのかもしれないがそれは開発のループが意外と長くなる。
価格が高い要因ではこのCELLを搭載しているせいもあろうが、ある程度こなれてくればマスクチップに落としていくということも考えられるだろう。

なんにせよ現状ではこの2つはとんでもない技術と回路・システム的なコストがかかっている。

戦略的に安い価格設定をした、という発言があったようだが、確かに技術的背景を思えばその通りだと思う。

欠点としては視聴距離がかなり限定されるということになるのだろうか
推奨が22型で90cm。ちょっと遠いような気が私としてはする。
もちろんここからどの程度ずれるとダメかという感覚は実際に見てみないと分からないのであまりつっこまない。
左右のぶれはさほど気にならないレベルらしい。

あとはせっかくメガネ無しなのだが、コントラスト比が550:1と昨今のテレビとしてはかなり低い。
もちろんメガネありの視聴ではコントラスト比など話にもならないほど悪いと考えられるのではあるが。

これを発表した東芝もその点は重々承知しているのだと思う。
記事の中からもそれは十分に読み取れる。

あくまでひとつのマイルストーンと位置づけて、今後大型化や欠点の克服はどんどんなされるだろう。
回路の複雑さや微細加工技術は技術の進歩が解決していくものだ。
メガネ無しの3Dテレビが将来的には当然となるのが流れとしてあるべきだろう。
今回の発表のテレビ自体は“買い”というものではないだろう。
しかし将来が楽しみなものである。
この発表は今後のひとつの流れとして大いに期待すべきものだと考えてよいだろう。

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