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2008/08/27

オリンピック:日本の野球がメダル取れなかったのは当然の帰結

リンク: 「星野ジャパン」と姿重なる“ドコモ・ジャパン” - ニュース - nikkei BPnet.

韓国ではこの1年、北京五輪での金メダルを目指して、国内リーグに国際ルールを導入してきたという。(中略)すみやかに「国際ルールと国内ルールの相違」という原因を特定し、迅速にルールを変えたマネジメント層の決断、そして短期間で結果に結びつけた現場の実行力はさすがと言わざるを得ない。
との分析だが、この要因は、まあなくもないかな、程度だと私は思う。ちょっと強引ではないかと思うのだ。

一番の要因は戦力=選手そのものにあると断言する。
選手一人一人の話ではない。
選手の選抜の問題である。
別の言い方をすれば野球界のオリンピックに対する取り組みの姿勢・真剣度である。
オリンピックはアマチュアの祭典という言葉はどこ吹く風。
プロ選手ばかりが参加する野球である。
しかし日本や米国ではペナントレースの真っ只中であり、選抜メンバーをみるとどうみても一級線の選手ばかりとは言いがたい。
ペナントレースも終盤にかかり一試合が重要になってきている中、各球団はなかなか主軸選手を出すことを渋るのが現実である。
その端的な結果が壮行試合であるはずのセリーグ選抜に負けるという体たらくである。
普通に考えれば「出がらし」であるセパ各リーグの選抜には余裕で勝つぐらいで無いと駄目である。
たとえ投手の調子がたまたま悪くとも打撃で一蹴するぐらいの破壊力がないと駄目。

これは米国も同じでメジャーのそうそうたるメンバーの影もない。
その結果が銅である。

一方では韓国は総力戦といってもよい。
なにせ韓国ではオリンピック中はペナントレースを中断しているのである。
選手を抱える球団としても特に選手を出すにあたって問題はない。
記事にもあるように兵役免除は実に大きなエサだと思う。
兵役免除というとメンタリティに考えるかもしれないが、現実的に兵役中(確か2年間も)野球を離れてしまうというデメリットがなくなるのである。
数ヶ月2軍に落ちるだけでも試合感覚が鈍るのがプロ野球という厳しさである。
2年間もプロ野球という高収入をそのもの失うだけではなく、それによりトレーニング不足による復帰後の野球力の低下、すなわち結果として年俸の低下も想定される。
年俸の低下は生涯収入を考えると非常な損失なのだ。
これらを考えればオリンピック選抜になるような選手で考えれば兵役の免除というのはどんなに少なく見積もっても数億円に相当するといっても過言ではないだろう。

優勝すれば報酬が10億ウォン(1億円程度)という話もあるようだが、一人割りすればたかだか数百万程度だろうから、こちらは宴会代程度の感覚だろう。

つまり韓国では選手がオリンピックに出るということはメリットばかりで損は全く無いといってよい。

こういう厳しい戦いをするときにはまさにトップクラスの選手を適材適所で使わないと駄目なのは当然だ。
ちょっとのホコロビ・ミスで試合の流れが変わり、負ける。
ひとつの好守が投手を助ける。それが勝ちへの流れになる。

落球をしたGG佐藤にしても彼はほとんど守備を行ったことがないのではないだろうか。
少なくとも彼が活躍した(つまりプロ野球ニュースなどでみかけた)時は必ずDH(指名打者)であると私は記憶している。
彼は守備をするとそちらにも気持ちを割かれて打撃にも悪影響をするタイプなのかもしれない。
そういう人に守備をさせてはいけない。ましてや大舞台なのである。
私は落球した彼を責めるつもりは全くない。
彼を外野にいかせた監督かコーチに責任があり、重罪であるといえる。

悪守備は投手にも悪影響を与える。
イチローが日本にいたころ、よくイチローが外野にいるだけで投手は楽ということはいわれていた。超一流の野手は投手を助けるのだ。
逆に打ち取ったと思った打球を前に落としてヒットにしてしまったりされると厳しい。
投手は打たせてとると考えるとずっと楽になる。
選択肢が広がるとさらに投手は力を出すことが出来る。

走攻守とはよくいわれるがどれも重要な力で、特にこのような短期決戦ではずばぬけた守備力が勝負を分ける。
少なくとも守りに入るべき試合の流れでは守備力が並み以下のものを守備につかせてはいけない。

ルールなんぞは些細なことでしかない。
ルールの解釈の違いで勝負を分けることはないといえる。
そこまで国際ルールと国内ルールの差は表に出ない。

本当に金を取りにいくのであれば、韓国のようにペナントレースをオリンピック期間中は中断して全戦力をオリンピックに注げばよかった。
ただそれだけである。
今回の試合をみる限り、今回の選抜メンバーでこの戦いであれば、日本のトップメンバーで調子の良いものたちを揃えれば金は余裕で取れたと私は思う。

全戦力をオリンピックに注いだ韓国勢と、中途半端なメンバーで臨んだ日本ではさすがに負ける。
ただそれだけのことである。

口先だけで金メダル、ではなくて、金メダルを取るためには何を優先させるかの判断が大元から違っていた。
日本ではペナントレースを優先させてオリンピックは二の次、にしたのだから、オリンピックを最優先させた韓国に負けるのは当然の帰結である。
むしろそんなんでで金メダルを取ったらたいしたものだといわざるを得ないが。

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