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2006/02/26

電気用品安全法・続き

先週にも書いたが動きがあったので続き。

・川内議員期待しています。
川内博史衆議院議員が取り上げてくださるようだ。
氏はCDの輸入権問題で最後まで体を張ってくれた方。期待してやまない。
あの輸入権法案の可決までの過程での、氏をはじめとする何人かの議員の方々の質問等、素晴らしい行動はいまだに記憶している。あの時は委員会などもしっかりとみさせていただいていた。
それとともに役人や与党どものぐだぐだな狼狽ぶりも。
あの時に違わずしっかりと追求をしてくださることを大いに期待しています。

・マスコミも取り上げ始めた
朝日新聞で取り上げられたり、今日、噂の東京マガジン(TBS)でも取り上げられた。
内容は極めて不足感はあったものの、一般マスコミでも取り上げてくれただけでもよいことである。
これで気がついてくれるだけでもだいぶ違うと思う。
今の時代、とっかかりさえあれば心有る人たちはネットで調べ始めるからだ。

・谷部長ブログ閉鎖
経済産業省の谷部長のブログは結局閉鎖されたようである。
ひどい感情論や誹謗中傷のような書き込みがあったのも事実だが、冷静に問題点を列記し質問をされている方もいらした。
ちゃんと答える気はないということなのだろうか。
せめて自分の感覚で取捨選択したり、勝手な解釈でもいいから、Q&Aを作って少しでも答えて欲しいものだと感じる。
あのブログはなんだったのか。本当に単なるガス抜きで終わってしまうのだろうか。
公務中に更新を行っていた以上、税金の無駄遣いということになってしまう。
答える責任は当然あるのではないか。

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さて、いくつか別の観点でも疑問や思いがでてきたのでいくつかさらに書き足したいと思う。

・法律が決まった、猶予期間が過ぎたからもう手遅れか
法律が決まった、周知期間が終わったからやりますよ、というが、この猶予期間は法律では定められているものではない。
つまり、いまからだって変更できる数字のはず。
どうしても5年というのならばその妥当性を明らかにして欲しい。
(普通の法律はそうだから、なんて一般論は納得いきません。個人の所有財産にまで及びしかも動産とまでいえる高額機器まで含むのだから他の一般の法律と同じにされたら困ります)
幸か不幸か、この法律を読んでみるとかなり恣意的な解釈によってどうにでもなる法律文となっています。
おそらく自分達の恣意でどうにでもなるように法案を作って可決してもらったのでしょうけれども、
それを逆手にとればその解釈を正していけば、実態にあった解釈も可能であると考えられます。
今回、大問題としてあげられている中古販売の禁止も途中での解釈の変更によると云われています。
つまりは、法律は変えられなくても、この解釈を正せばすむことです。

・法律の告知方法があまりにひどすぎないか
中古業者やリース業者などにとって、おそらく商法・税法に関することがらは詳しく知っているでしょうし、その改正についてはきちんと追っているはずです。
商工会議所などに属していれば告知通知がありますし勉強会なども開かれます。
しかし今回の件は経済産業省という、ある意味、電気製品製造業者しかあまり注意を払う必要のないところからの告知による法律施行です。
その省から、中古業者やリース業者、そして個人の財産に関わる法律が施行されたのです。
しかもその告知の仕方が極めて不十分であることは省自らも認めている。
知らないでは済まされない、のが法律であるのは理解できますが、あまりにおかしいのではないでしょうか。
個人やすべての業者がすべての法律について知っているのですか?法令や省令を知っているのですか?
多くの人は、影響が起こりうる、関連する法律については調べるでしょう。
そしてこの法律は本来、論理的妥当性において極めて懐疑的な、おかしな法律です。
(それはPC・関連機器や電話・FAXが除外されていることだけでも明らかです)
つまり、そんな改正が行われるなど考えてもみないことなのです。

・今回の法律は本当に安全性を高めることになる、つながるのか。
私は否だと思う。
この点に対する、工学的・技術的な説明が一切ないことが極めて懐疑的に思う要因である。
私自身、一介の技術者として全く納得ができない。むしろ技術的に云えば改悪である。
それは法律制定時に共産党の議員の方が質しているそうであるが。
中古業者が検査機器を使って検査をすれば問題なしと判断させるという。
なにをバカなことを言っているのだろうか。
正直言って、中古を取り扱う人やジャンク店の方々は電気に詳しいとは言い難い。
(無論、非常に詳しい方、例えば昔は電機メーカーの技術者という方さえもおられますが)
検査機器は正しく取り扱わなければ正しく検査できないし、機器にダメージを加えることもありえる。
機器を貸し出すとかいう話もあるがそんなのはその場しのぎの言い訳でしかないだろう。
もしそうだとしても、税金を使って購入するということ。
つまり本来は必要のなかった、無駄金をここでも使うことを役人は平気な顔をして吹聴しているわけだ。
安全性だけをいえば、壊れてしまえばまだいい。一番危険なのは中途半端に壊れることなのである。
一見正常に動いていても一度どこかがおかしくなるとあちこちに負担がかかりだしてそのうち本当に壊れる。
検査した時点では問題なくとも、それを何年も使いつづけているうちに壊れることにもなる。
そのとき静かに壊れることもあれば発火、発煙、放熱などを伴うこともある。
つまり検査によって危険度を増す可能性は十分に考えられる。
そんなのは極少数というかもしれないが、この手の事故はもともと極少数起こるだけのものである。
まさに万が一にも起こらない事故であるのが数字としてあるわけである。

・検査機器の検査だけで問題ないのか、安全なのか
この一点だけを考慮しても極めて疑問に思います。
検査機器で検査してパスすることだそうですが、こんなこと、殆ど意味があるとは思えません。
きちんと中をあけて埃や汚れを除去し、特に電源部については再度半田盛りを行う、そしてきちんと磨耗部品を取り替えてネジを締めなおす。
ネジを締めなおす、って笑う人もいるかもしれませんが、実は極めて大事なことなんですよ。
機械部分などはネジのがたつきで壊れることもよくあるし、外れて電気部分をショート、発火なんていうことも十分に考えられることなんです。実際に生産時にはネジの締め強さも規定しているほどです。
これらをきちんと実施するほうがはるかに安全性を高め、製品の寿命を長くする効果があります。
よく廃品回収と称して不動作品を引き取っていますが、実はこれをやるだけで結構直ってしまうもんなんだそうです。
まぁ、法律で中を清掃してから売れなんて書けないでしょうから(笑)いたしかたないところかもしれませんけれども。
なお、火災の発生の殆どは中にたまった埃が湿気を吸って導電物となり、そこに電気が流れて発火する、というケースが非常に多いようです。(他にはコインやピン等金属破片、液体などの混入)
それ故に高圧部を持つブラウン管テレビは特に危険度は高く(高圧=電気が流れやすい)、定期的に掃除をお店に頼んでください、と、取扱説明書にわざわざ記載しているくらいなんですね。
これが実際の製品の現実なんです。
安全性を確保するために極めて多様な検査と可能性を考慮し、テストを行い、時には極めて泥臭いことも含めて、設計生産をしているんです。
そういう実態を無視して安易に安全という言葉を弄していることにも疑問をもちます。

・個人・事業者の財産権の侵害の問題
メーカーが保証しているわけではないが、一般に家電製品は10年が寿命といわれている。
メーカーに対して補修部品の保持期間を7年と指示しているのは他ならぬ経済産業省ではないのか。
この程度は通常使うと想定しているなによりの認識ではないのか。
無論、もっと生きているものだっていくらでもある。うちのテレビだって十数年生きている。
家内配線などは数十年オーダーだし業務機器も同様であろう。
大騒ぎとなっているオーディオ製品や楽器類は50年生きているのだって珍しくはない。
売買できないということは商品価値がなくなるというのと等価である。つまり財産権の侵害である。
これらは法律で決まっていることではないが、世間の常識・一般認識なのである。
それを前提にして殆どの人は商活動を行い、生活を営んでいるのである。
これらを一切無視して作られたのが、今回の問題の法律、そして猶予期間といえるのではないか。
いくら周知したからといって、僅か5年の猶予期間で実行に移すのはあまりに早急すぎると考えられる。
そもそも今までの機器が劣るというのならともかく、少なくとも同等だというのに区別をする正当性・妥当とする合理的説明がないのが何よりも問題であろう。

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